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【Unity】uGUIのCanvasとRenderModeについて
2017.03.02

【Unity】uGUIのCanvasとRenderModeについて

CanvasとRenderModeについて


今回は、uGUIのCanvasコンポーネントについて解説します。
また、機能の一部であるRender Modeについて特に詳しく解説します。

Render Mode関連記事
■【RenderMode別】uGUIをキャラクターの上に表示する手っ取り早い方法

※使用しているUnityのバージョンは5.5.0f3です。
[Unity_317×90]

Canvas


UnityでCanvasと言えば、Canvasコンポーネントをもつゲームオブジェクトを指します。
以下、概要です。

・Canvasとは、uGUIを配置、描画するための領域である
・全てのuGUIのゲームオブジェクトは、Canvasの子要素でないと描画されない
・UI作成時にCanvasが一つもない場合、自動生成される
・シーンに複数のCanvasが存在しても問題はない
Render Mode の設定により、描画方法が大きく異なる

Render Mode


Render ModeはCanvasをシーンに描画する方法です。

Screen Spaceとは?

画面サイズやカメラの設定に依存するUI用のスクリーン空間です。
スクリーン内の位置情報はRect Transformで管理します。

World Spaceとは?

XYZ系で表現される、通常のゲームオブジェクトが存在する3D空間です。
Transformが管理します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Screen Space – Overlay


※注意
Screen Space – OverlayモードのCanvasオブジェクトは、ヒエラルキーのルート階層(最上位)に配置する必要があります。

このモードでは、Canvasはスクリーンに直接描画されます。
そのため、いかなるゲームオブジェクトよりも手前に表示されます。↓

(uGUIのTextで「大鳥こはく」を作成)

また、スクリーンに直接描画されるため、カメラが何もレンダリングしていない状態でも、UIだけ表示されます。

そして、OverlayモードのCanvasをさわる方が大抵戸惑うのが、シーンビュー内でのサイズの違いです。
↓は、上記のシーンでのシーンビューです。

このようにOverlay設定のCanvasは、通常のゲームオブジェクトに対してとても大きく扱われます。
(カメラで描画するわけではないので、サイズ差を気にかける必要はない)

Canvasコンポーネントのプロパティ(Screen Space – Overlay)

Pixel Perfect
 (UIをアンチエイリアス無しで描画するため、はっきりと描画されます。)
Sort Order
 (Canvasが複数ある場合の優先度です。数値が大きいCanvasほど手前に描画されます。)
Target Display
 (描画対象のDisplayを指定します。)

Screen Space – Camera


このモードでは、Canvasは指定したカメラによって描画されます。
カメラの正面に指定した距離で、平面オブジェクトの様に振る舞います。↓

UIのサイズは画面に収まるように自動で調整されるため、カメラからの距離によっては変化しません。
しかし、他のオブジェクトとの前後関係は考慮されます。↓

常にカメラの正面になるため、カメラの角度が変われば、自動的に追従します。↓

キャラクターが動く場合でもカメラがピッタリ追従すればUIはずれません。
※カメラを動かしているときに、UIをワールド座標に調整するような処理を行うと、バッティングしてガクガクになったりします。

Canvasコンポーネントのプロパティ(Screen Space – Camera)

Pixel Perfect
 (UIをアンチエイリアス無しで描画するため、はっきりと描画されます。)
Render Camera
 (Canvasを描画するカメラを指定します。)
Plane Distance
 (カメラからの距離を指定します。)
Sorting Layer
 (レイヤー同士での描画の優先度を設定する場合に使用します。)
Order in Layer
 (同じSorting Layer同士では、数値が大きいほど優先(手前に描画)されます。)

World Space


このモードでは、Canvasは他のゲームオブジェクトと同様、XYZ系に存在するオブジェクトとして扱われます。
描画は、各UIオブジェクトの傾きや、カメラからの距離、Canvasのサイズに依存するため、当然、他のオブジェクトとの前後関係も考慮する必要があります。

カメラがCanvasの裏側に回ると、文字も反転します。

また、CanvasのサイズはRect TransformのScaleから変更できますが、この値はかなり小さいものになります。
下図のUnityちゃんのスケールは(1.4, 1.4, 1.4)に設定していますが、
それに対してCanvasのスケールは(0.01, 0.01, 0.01)となっています。

Canvasコンポーネントのプロパティ(World Space)

Event Camera
 (Canvasのイベント(タッチやマウスなど)を検出するカメラの指定。)
Sorting Layer
 (レイヤー同士での描画の優先度を設定する場合に使用します。)
Order in Layer
 (同じSorting Layer同士では、数値が大きいほど優先(手前に描画)されます。)

補足

World Spaceモードでは、3Dオブジェクト同様に扱えるという特性から、下図のようにCanvasを3Dオブジェクトの子要素にすることも可能です。
キャラクターに追従するUIを作成する場合などに有効な手法です。

© Unity Technologies Japan/UCL

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