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【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【OSPF編】Part 2
2019.09.24

【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【OSPF編】Part 2

【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【OSPF編】Part 2

今回から、「練習問題で学ぶCCNP」というタイトルでいろいろと書いていこうと思います!
今回も引き続き、CCNPの試験で出題されるような問題を見ながら、CCNAに比べて深くなった部分や、CCNAでは触れていなかった部分を解説していきます!
CCNAに合格して、次の資格としてCCNPを学習中の方や、またはこれからCCNPの学習を始めようとしている方の助けになれば幸いです。

問題1

デバイスを設定して、EBGPで学習したルートよりも優先パスとしてOSPFで学習したルートを選択します。 どのアクションを実行する必要がありますか?

  1. OSPFコストを増やす
  2. OSPFコストを減らす
  3. OSPFのアドミニストレーティブディスタンスを大きくする
  4. OSPFのアドミニストレーティブディスタンスを減らす
問題1の解答と解説を表示

解答)D

eBGPで学習した経路とOSPFで学習した経路の優先順位に関する問題です。複数のルーティングプロトコルで同じ経路を学習している場合、どのルーティングプロトコルで学習した経路を優先して使用するかということが判断されます。判断する際には、ルーティングプロトコルごとに設定されているアドミニストレーティブディスタンス値(AD値)という値を使用し、アドミニストレーティブディスタンス値が小さいプロトコルほど優先度が高いとされています。主要なルーティングプロトコルのAD値を下にまとめます。

ルーティングプロトコル アドミニストレーティブディスタンス
スタティックルーティング 1
eBGP 20
内部EIGRP 90
OSPF 110
RIP 120
外部EIGRP 170
iBGP 200

今回の問題では、eBGPとOSPFでの比較ですので、eBGPはAD値「20」、OSPFはAD値「110」であるので、デフォルトのAD値を使用した場合、eBGpの経路が優先されます。OSPFの経路を優先させる場合には、OSPFのAD値を減少させることで対応します。

問題2

OSPFは、ルートのアドミニストレーティブディスタンスおよびメトリックに関係なく、どの順序でルートを選択しますか?

  1. エリア内→エリア間→NSSA1→NSSA2→外部1→外部2
  2. エリア間→エリア内→外部1→外部2→NSSA1→NSSA2
  3. エリア間→エリア内→NSSA1→NSSA2→外部1→外部2
  4. エリア内→エリア間→外部1→外部2→NSSA1→NSSA2
問題2の解答と解説を表示

解答)D

OSPFでは、ルータでやり取りされる各種LSAを交換することで、トポロジーテーブルを作成し、SPFアルゴリズムで最短経路を計算し、ルーティングテーブルを作成します。
エリア内部のルータは、ABRから送信されるType3のLSAやエリア内で交換されるType1,2のLSAからルーティングテーブルを作成します。複数のルートが存在した場合、アドミニストレーティブディスタンスが最も小さいパスを選択します。アドミニストレーティブディスタンスに差がない場合はタイプの数が小さいアドバタイズの方を選択し、タイプにも差がない場合はコストの低い方を選択するようになっています。
ASBRが存在する場合、他のルーティングプロトコルのドメインからの情報は外部ルートという扱いになります。
外部のASへ至るルートのコスト計算方法には2種類あり、ルーティングテーブルでは「O E1」「O E2」という表示で区別されています。
外部の経路をASBRがOSPF内に取り入れる際に、メトリックは「シードメトリック」という値で決定されます。OSPFの場合、外部の経路にはデフォルトでメトリックが「20」で取り入れられます。
「O E1」の経路は、ASの外部のネクストホップルータに至るための外部コストにASBRへ至るためのコストを足すことでコストを出します。デフォルトでは「20+ASBRまでのメトリック」となります。
「O E2」の経路は、ASBRから先の外部コストのみを計算に使用してコストを出します。デフォルトは「20」になります。
こちらがデフォルトの方式となっています。ただしコストが等しい場合はE1が優先されます。
NSSAに配布されるタイプ7の経路にも、タイプ1「N1」とタイプ2「N2」の2種類があり、E1、E2と同じように、タイプ1の経路の方が優先順位が高くされています。

問題3

ルートを集約するために使用される次の2つのOSPFコマンドを最もよく説明しているステートメントはどれですか?
area 0 range 192.168.110.0 255.255.0.0
summary-address 192.168.110.0 255.255.0.0

  1. area rangeコマンドは、ネットワークが存在するエリアを定義します。 summary-addressコマンドは、自動集約を有効にします。
  2. area rangeコマンドは、ネットワークが存在するエリアを定義します。 summary-addressコマンドは、エリアのサブネットを集約します。
  3. area rangeコマンドは、サブネットが存在するエリアを指定し、サブネットを他のエリアに集約します。 summary-addressコマンドは、外部ルートを集約します。
  4. area rangeコマンドは、特定のエリアのサブネットを集約します。 summary addressコマンドは、すべてのエリアのサブネットを集約します。

問題3の解答と解説を表示

解答)C

OSPFでは、エリア内のルータが全て同じトポロジーデータベースを持っていなければならないので、エリア内での集約を行うことが出来ず、自動集約の機能もありません。ですが、エリアの境界になる、ABRやASBRでは集約を行うことが出来ます。集約を行うための設定コマンドは2種類存在し、OSPFの他エリアの経路の集約を行うのか、外部ルート(他のルーティングプロトコルで学習した経路)の集約を行うのかで使い分ける必要があります。

ABRでの集約は、エリア間(OSPFの他エリア)のルートの集約になり、LSAタイプ3で送信されます。
集約を行う場合、ルータに以下のコマンドを設定します。
(config-router)#area <エリアID> range <集約したルート> <サブネットマスク>
areaの部分で、集約したい経路が存在するエリアを指定し、どのようなサブネットマスクで集約を行うのかを指定します。

ASBRでの集約は、外部ルートの集約になります。OSPF以外のルーティングプロトコルで学習した経路などを集約し、LSAタイプ5で送信されます。
集約を行う場合、ルータに以下のコマンドを設定します。
(config-router)#summary-address <集約したアドレス> <サブネットマスク>

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