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2019.09.05

2020年シスコ技術者認定の改定について part2

シスコ技術者認定の改定について

2019年6月11日に開催されていたCiscoLiveにて、2020年2月24日から
シスコ技術者認定の内容が大幅に改定されることが発表されました。
一体どのような試験に変わるのか、現在資格を持っている人やこれから目指す人はどうすればよいのか?
3回に渡って現時点で公式から発表されている内容を確認していきたいと思います。
※2019年8月時点

part1はこちら→2020年シスコ技術者認定の改定について part1

2回目の今回は、受験を目指す方の多いと思われるCCNAとCCNPについて、
新試験の試験範囲や新しい分野などについてざっくりと見ていきます。

1.CCNAの試験範囲

複数の分野に分かれて存在していたCCNAですが、今回の改定により1つの試験として統合されます。
新しいCCNA試験の出題内容として発表されているのが以下のとおりです。

1.ネットワークの基礎
2.ネットワークアクセス
3.IP接続
4.IPサービス
5.セキュリティの基礎
6.自動化とプログラマビリティ

基本的にはRouting&Switchingを土台として、統合される他のCCNA資格の内容(Wirelessなど)が入ってくるようです。

6の「自動化とプログラマビリティ」が新しく追加された分野になっています。
実は現在のCCNA試験でも少しずつ出題されるようにはなっているのですが、

SDN等の自動化や仮想化を含めた新しいネットワーク技術についてや、

Pythonなどを使ったプログラミングによるネットワークの操作、運用などについての知識が求められるようになると思われます。

また、それ以外の範囲についても今までのR&Sには含まれていなかった以下のような内容が出題されるようです。

・PoEの概念
・スパインリーフ型のネットワークトポロジについて
・セキュリティの分野(従来よりも更に広く深く) etc…

資格の認定方式についても、従来は
CCNA(200-125)の1つの試験で取得する方法と
ICND1,2(100-105、200-105)の2つの試験で取得する方法がありましたが
改定後はCCNA(200-301)の1つの試験で取得する方法のみとなります。

CCNAについては、従来のR&Sよりも試験範囲が広がり、難易度が上がる可能性が高いと思われます。

2.CCNPEnterpriseの試験範囲

従来のR&Sに該当するCCNP Enterpriseですが、その中のコア試験(300-401)の試験範囲は以下の通りになります。

1.デュアルスタックアーキテクチャ
2.仮想化
3.インフラストラクチャ
4.ネットワークアシュアランス
5.セキュリティ
6.自動化

こちらもCCNA同様、従来のR&Sの内容を踏まえた試験になるようですがどの章にも新しい範囲が含まれています。

特に、6章の「自動化」の部分をより詳細に見ていくと

6.1Pythonの基本要素およびスクリプトの解釈
6.2有効なJSONエンコードファイルの作成
6.3YANGなどのデータモデリング言語のハイレベルの原理と利点 etc…

など今までのCCNPには含まれていなかったプログラミングの分野が新しく入ってきているのが確認できます。
直接Pythonを使ってコードを書く必要があるのか、内容を理解するレベルまでなのか等
詳細はまだわかりませんが、これまでにはなかった分野ということで、学習のハードルは少し上がるかと思います。

また、CCNPはコア試験ともう1科目、専門分野に分かれた6つの試験の中から1つ選んで受験する
2科目制に変わります。

300-410 ENARSI Cisco Enterprise Advanced Routing and Services(ENARSI)の実装
300-415 ENSDWI Cisco SD-WAN Solutions(ENSDWI)の実装
300-420 ENSLD  Cisco Enterprise Networks(ENSLD)の設計
300-425 ENWLSD Cisco Enterprise Wireless Networks(ENWLSD)の設計
300-430 ENWLSI Cisco Enterprise Wireless Networks(ENWLSI)の実装
300-435 ENAUTO Cisco Enterprise Solutions(ENAUTO)の自動化とプログラミング

以上の中から得意なものを選んで1つ合格すればよいということになります。
ただ、専門分野毎に分かれたことにより、従来の3つの試験よりも難しくなるかもしれません。

さらに、CCNPのコア試験(300-401)はCCIEの筆記試験としても扱われます。

3.まとめ

前回の記事で取り上げた新設される資格の「Devnet」も含め、
今後のシスコ技術者認定では資格のレベルを問わず
・自動化
・プログラミング
といった分野が重要視されていくようです。
それ以外の分野の統廃合も含め、どの資格も全体的に学習のハードルが上がるのは間違いないでしょう。

今回はCCNAとCCNPの試験範囲についてざっくりと確認しました。
次回は、現在取得済みの資格はどうなるのか?
勉強中の資格はどうしたらいいの?などについて見ていきたいと思います。

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