シスコ技術者認定の改定について
2019年6月11日に開催されていたCiscoLiveにて、2020年2月24日から
シスコ技術者認定の内容が大幅に改定されることが発表されました。
一体どのような試験に変わるのか、現在資格を持っている人やこれから目指す人はどうすればよいのか?
3回に渡って現時点で公式から発表されている内容を確認していきたいと思います。
※2019年8月時点
まず今回は、そもそもシスコ技術者認定がどのように変わるのか。
現行の資格はどうなるのかといった点を見ていきます。
1.CCNAが1つに統合
CCNAは、シスコ技術者認定の中でもアソシエイトレベルの資格として認定されています。
CCNAと言えば一番メジャーなものはRouting&Switchingだと思いますが
現状CCNAには上記を含めた9種類の資格が存在しています。(CCDAを含めると10種類。)
CCNA Cloud
CCNA Collaboration
CCNA Data Center
CCNA Industrial
CCNA Routing & Switching
CCNA Security
CCNA Service Provider
CCNA Wireless
CCNA Cyber Ops
来年の改定では、これらのうちCyber Opsを除いた8つの資格が
CCNAという1つの試験に統合されます。
また、それに伴って現在のエントリー向け資格であるCCENTは廃止されることになりました。
資格の認定方式については、従来は
CCNA(200-125)の1つの試験で取得する方法と
ICND1,2(100-105、200-105)の2つの試験で取得する方法がありましたが
改定後はCCNA(200-301)の1つの試験で取得する方法のみとなります。
2.CCNP等プロフェッショナル資格及び試験の変更
プロフェッショナルレベルの資格として認定されているCCNPですが、
こちらもCCNA同様複数の資格に分かれています。
今回の改定では、それらの資格が次のように変更されます。
・プロフェッショナル資格は、2月24日からは下記の5種類に変更
・CCNA未取得者でも該当試験に合格することで、CCNPとして認定(前提資格の廃止)
・DevNet以外の各CCNP資格は、2種類の試験に合格することで取得 (現在は3種類)
現在のCCNPに代わる新資格として、以下の5つが新設されることになります。
CCNP Enterprise
CCNP Data Center
CCNP Security
CCNP Service Provider
CCNP Collaboration
従来の試験に代わる新しい試験として、以下のように変更されます。
1. コアテクノロジー試験(各カテゴリ毎に1種類のみ存在)
2. Concentration試験(※)のうち1つ
※各カテゴリ内の専門分野試験。複数種類用意される中の1つに合格すればOK。またConcentration試験に合格することで、その専門分野のSpecialistとしても認定される。
今まではCCNPを取得するためには各資格で3つの試験をパスしなければなりませんでした。
ex.CCNP R&SのRoute,Switch,Tshoot
改定以降は、それぞれの資格毎に設定されたコア試験(必須)と、その資格内の専門分野毎に分かれた
Concentration試験のうちから1つの計2つの試験をパスする必要があります。
また、CCNPのコア試験(300-401)についてはそのままCCIEの筆記試験としても扱われています。
3.CCIE試験の変更
CCIEについても、CCNPと同じカテゴリの資格に変更されます。
ただしEnterpriseだけはEnterprise InfrastructureとEnterprise Wirelessに分割されます。
CCIE Enterprise Infrastructure
CCIE Enterprise Wireless
CCIE Data Center
CCIE Security
CCIE Service Provider
CCIE Collaboration
CCNPのところで書いたとおり、従来のCCIEは筆記試験とラボ試験が必要でしたが
筆記試験についてはCCNPのコア試験(300-401)と同じものが該当することになりました。
4.Cisco DevNet資格の新設
下記の3つの資格が新設されます。
Cisco Certified DevNet Associate
Cisco Certified DevNet Specialist
Cisco Certified DevNet Professional
「ソフトウェア開発」「DevOpsエンジニア」「自動化のスペシャリスト」
「ソフトウェアプロフェッショナル」となっており、開発や、IoTやクラウドのためのアプリケーション、
自動化などの新技術に関するものが問われます。
Pythonのプログラミング経験などが求められるようになり、従来のネットワーク系の資格とは
方向性の異なるものになるようです。
今回は来年に迫ったシスコ技術者認定の改定の概要を確認しました。
次回は、改定によって今までの試験とどう変わるのか?
どんな分野の知識が求められるようになるのか?などについて、
CCNAやCCNP Enterpriseを中心に見ていきたいと思います。
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