【CCNA試験対策問題】ネットワークの基礎から学んでいこう！【STP編】練習問題 Part 1

前回までのSTP解説編では、STPでのルートブリッジやポートの選出のされ方などの解説を書いてきました。今回は、それらの内容が実際の試験でどのように出題されやすいかといったことを練習問題で書いていこうと思います。
この問題に関連する解説編はコチラ！
【CCNA・CCNP試験対策】ネットワークの基礎から学んでいこう！【STP解説編】Part 2
【CCNA・CCNP試験対策】ネットワークの基礎から学んでいこう！【STP解説編】Part 2.5
練習問題 Part2はコチラ！
【CCNA試験対策問題】ネットワークの基礎から学んでいこう！【STP編】練習問題 Part 2

問題1

上の図のようにスイッチ同士が接続されています。STPが動作するときに、ルートブリッジとして選出されるスイッチはどれですか。
（Priorityはブリッジプライオリティ値、MACはMACアドレスを表しています。また、全てのスイッチで同一のVLANのSTPのみが動作しているものとします。）

Switch1
Switch2
Switch3
Switch4

問題1の解答と解説を表示

解答）D

ルートブリッジが選出される基準は、それぞれのスイッチに設定されているブリッジIDの値です。ブリッジIDの値は、ブリッジプライオリティとMACアドレスから構成されており、最も値の小さいスイッチがルートブリッジに選出されます。ルートブリッジを考える時には、ブリッジプライオリティ→MACアドレスの順に値を比べていきます。この問題では、まず、それぞれのスイッチのブリッジプライオリティを比較して、Switch1とSwitch4が8192、Switch2とSwitch3が32768になっているので、Switch1かSwitch4のどちらかに絞れます。次に、2台のMACアドレスを比較して、より小さいSwitch4がルートブリッジに選出されます。

問題2

上の図のようにスイッチが接続されています。このトポロジーで、STPの動作の結果、非指定ポートとして選出されるのはどのポートですか。（2つ選択）
（Priorityはブリッジプライオリティ値、MACはMACアドレスを表しています。インターフェースの種類はFa(FastEthernet)、Gi(GigabitEthernet)です。また、全てのスイッチで同一のVLANのSTPのみが動作しているものとします。）

Switch1のGi0/2
Switch1のFa0/2
Switch2のFa0/2
Switch3のFa0/2
Switch3のGi0/1
Switch4のFa0/2
Switch4のGi0/2

問題2の解答と解説を表示

解答）A、D

まず、ルートブリッジの選出から考えていきます。4台のスイッチのブリッジプライオリティは全て同じなのでMACアドレスで比較をします。MACアドレスは、第4オクテットまでは全て同じですが、9桁目を見るとSwitch2が最も小さい値になっていることが分かります。よって、Switch2がルートブリッジになります。
次に、ルートポートの選出を行っていきます。ルートポートはルートブリッジ以外のスイッチでルートブリッジに最も近いポートです。Switch1ではFa0/1が、Switch4ではFa0/2がルートポートに選出されます。Switch3では、ルートパスコストを考えるとFa0/2では38(19+19)、Gi0/1では23(19+4)になるので、Gi0/1がルートポートに選出されます。（オレンジがルートポート）

次に、指定ポートの選出を行います。各セグメント毎にルートパスコストを比較して、ルートブリッジに近いポートが指定ポートに選出されます。Switch1のFa0/2、Switch2のFa0/1とFa0/2、Switch4のGi0/1は問題ないかと思います。Switch1とSwitch4の間のセグメントでは、どちらのスイッチもルートパスコストが同じです。よって、それぞれのスイッチのブリッジIDを比較して、どちらが指定ポートに選出されるかを選びます。2台のMACアドレスの値を比較すると、Switch4の方が小さい値ですので、Switch4のGi0/2が指定ぽ0とに選出されます。（緑が指定ポート）

よって、どの役割にも選出されていない、Switch1のGi0/2とSwitch3のFa0/2が非指定ポートになります。