CCNA合格を確実にする厳選問題集
CCNAの試験で出題されそうな問題を作成してみました。
CCNAに合格するために必要な知識を最終確認しましょう!
レッツスタート!!
CCNA試験対策 問題編
【問題1】
Catalystスイッチで、デフォルトで存在するVLANについて正しく述べられているものを以下の中から2つ選択してください。
A) VLAN1は変更・削除することができないが、それ以外のVLANは変更・削除することが可能である。
B) デフォルト状態ではVLAN1と1001~1005までが存在する。
C) デフォルト状態ではVLAN1と1002~1005までが存在する。
D) デフォルト状態で存在するVLANは変更・削除することができない。
E) デフォルト状態で存在するVLANのうち、VLAN1だけは変更・削除することが可能となっている。
問題1の解答と解説
【解答1】
解説)Catalystスイッチではデフォルト状態でVLAN1と1002~1005までが存在します。これらのVLANは削除することができません。また、名前や役割などを変更することもできません。デフォルト状態では存在しないその間のVLAN2~1001は自由に作成・変更・削除をすることが可能となっています。
[html]
Switch#show vlan brief
VLAN Name Status Ports
—- ——————————– ——— ——————————-
1 default active Fa0/1, Fa0/2, Fa0/3, Fa0/4
Fa0/5, Fa0/6, Fa0/7, Fa0/8
Fa0/9, Fa0/10, Fa0/11, Fa0/12
Fa0/13, Fa0/14, Fa0/15, Fa0/16
Fa0/17, Fa0/18, Fa0/19, Fa0/20
Fa0/21, Fa0/22, Fa0/23, Fa0/24
Gi0/1, Gi0/2
1002 fddi-default active
1003 token-ring-default active
1004 fddinet-default active
1005 trnet-default active
[/html]
【問題2】
IPv6通信において、多数の機器のうち送信元から最も近い宛先と通信を行う際に用いられるアドレスは以下のうちどれでしょうか?正しいものを1つ選択してください。
A) リンクローカルユニキャストアドレス
B) マルチローカルユニキャストアドレス
C) グローバルユニキャストアドレス
D) マルチキャストアドレス
E) エニーキャストアドレス
問題2の解答と解説
【解答2】
解説)IPv6ではアドレスの種類を用途によってユニキャストアドレス、マルチキャストアドレス、エニーキャストアドレスの3種類に分類されています。ユニキャストアドレス、マルチキャストアドレスはどちらもIPv4と同様の使用方法がされます。IPv6ではブロードキャストアドレスが無くなりましたが、マルチキャストアドレスの中に同様の使い方をするアドレスがあります。エニーキャストアドレスは1つのIPアドレスを同様の機能を持った複数の機器のインターフェイスに割り当てて使用します。そのエニーキャストアドレスが割り当てられた複数の機器の中から最も近い機器と通信を行います。最も近いとはメトリックが最も小さい、といった基準です。サーバの冗長化構成などの際にこのエニーキャストアドレスを用いることで耐障害性を強くすることができます。
【問題3】
シスコルータやスイッチは起動する際にIOSを読み込みますが、そのIOSの読み込み先として指定できるものを以下の中から2つ選択してください。
A) Flashメモリ
B) RAM
C) NVRAM
D) HTTPサーバ
E) TFTPサーバ
問題3の解答と解説
【解答3】
解説)シスコ機器では専用のIOS(Internetwork Operating System)と呼ばれるOSが搭載されています。デフォルトではFlashメモリ内に格納されているIOSのうち、最初のもの(一番上に保存されているもの)を使用して起動するようになっています。自身のFlashメモリ内のファイルを確認するにはshow flash:コマンドを使用します。自身のFlashメモリ内に異なるIOSが複数格納されていた場合や、外部サーバに格納されているIOSを読み込んで起動したい場合などに、起動するIOSを変更することができます。グローバルコンフィグレーションモードでboot systemコマンドを使用し、その後ろに起動したいIOSの格納場所を指定します。
[html]
Router(config)#boot system ?
WORD TFTP filename or URL
flash Boot from flash memory
ftp Boot from a server via ftp
mop Boot from a Decnet MOP server
rcp Boot from a server via rcp
rom Boot from rom
tftp Boot from a tftp server
[/html]
上記コマンドの結果のように様々な格納場所を選択することができます。Flashやromは自身の機器内のメモリ、ftpやtftpを指定すると格納場所は外部のサーバになります。外部サーバからIOSを起動することはほとんど無いはずです。基本的には自身の機器内のflashメモリの中に格納し起動するのが一般的です。
【問題4】
NATを使用することのメリットを以下の中から2つ選択してください。
A) NATを使用してもパケットのヘッダ内には何も変化が生じないため、パケット転送の速度が上昇する。
B) NATを使用することでインターネットなどの外部ネットワークからLANネットワークへの接続が可能になる。
C) NATを使用することでグローバルIPアドレスが設定されている送信元がLANネットワークにアクセスしてくることを防ぐことができる。
D) NATを使用することでIPアドレスを変換することができるので、インターネットなどの外部ネットワークとの通信が可能となる。
E) NATを使用することで条件に基づいてパケットを通過させたり破棄させたりと、パケットをフィルタリングすることができる。
問題4の解答と解説
【解答4】
解説)NAT(Network Address Translation)を用いることで送信元IPアドレスを変換することができます。IPv4アドレスの枯渇問題に対応するためにNATの機能(厳密にいうとNAPT)が使用されます。LANとWANの境界にあたるルータにNATの設定を行うことでプライベートIPアドレスからグローバルIPアドレスに変換し、外部ネットワークと接続することができます。NATの使用することで外部ネットワーク(WAN)に対して内部ネットワーク(LAN)のIP構成などを隠ぺいすることができるためセキュリティ向上にもつながります。
≪間違い選択肢≫
A.NATの変換を行うことでIPヘッダ内の送信元IPアドレスが付け変わります。その処理が行われるため通常のパケット転送よりもNAT変換を行った転送の方がスピードは遅くなります。
B.NATを使用することで内部ネットワークから外部ネットワークへの通信は可能となりますが、外部ネットワークから内部ネットワークへの通信は不可能となりますので誤りです(ただしスタティックNATを使用していた場合はアクセスが可能となります)。
E.NATにはパケットを通過させたり破棄させたりというフィルタリングの機能はありません。この選択肢はACLのメリットになります。
【問題5】
半二重通信時のCSMA/CD方式について正しく述べられているものを以下の中から選択してください。
A) CSMA/CD方式によりどの機器でも同時に通信することが可能になっている。
B) ケーブル上を他の通信が流れている場合はデータを送信せずに待機する。
C) ケーブル上を他の通信が流れていたとしても自身の通信を優先的に送信することができる。
D) コリジョンが発生した場合はコリジョンを最も早く検出した機器から順番に再度通信を送信することができる。
E) CSMA/CD方式によりコリジョンの発生を無くすことができた。
F) コリジョンが発生した場合はコリジョンを検知した順番に関係なくランダムな時間待機したあとに通信を再送する。
問題5の解答と解説
【解答5】
解説)Ethernetではコリジョンの発生を抑えて効率良く通信を行うためにCSMA/CD方式が採用されています。通信を送信する場合、まずケーブル上に他の通信が流れていないのかを検出します(CS)。半二重通信の場合、複数の機器が同時に通信を送ってしまうとコリジョンが発生してしまうためにその対策としてこのような動作になっています。そしてどの機器も通信を行っていないことが確認できたらどの機器が通信を送信してもコリジョンが発生しませんので送信を始めます(MA)。しかし、この仕組みによってもコリジョンの発生をゼロにすることはできませんので、コリジョンが発生した際の動作についても規定がされています。コリジョンが発生したらデータが破損して相手に届かなくなりますので、再度送信する必要があります。すべての機器がコリジョンを検知して即座に再送していてはまたコリジョンが発生してしまうかもしれませんので、各機器ともランダムな時間待機して再送を行います(CD)。そうすれば送信する時間をずらすことができるのでコリジョンの発生を回避することができます。
このような仕組みによってコリジョンの発生を抑えることができるようになりましたが、完全にゼロにすることはできません。
≪間違い選択肢≫
A.半二重通信の環境ではいくらCSMA/CD方式によってコリジョンの発生回数が減ったとしても同時に複数の機器が通信することはできませんので誤りです。
C.CSMA/CD方式では他の通信が終わるのを待って通信が流れていないことを確認してから自身の通信を送信します。
D.コリジョンを検知するとランダムな時間待機した後に再送されます。そのランダムな時間は完全にランダムですので、先に送っていた・後に送っていたという順番が逆転することもあります。
E.CSMA/CD方式のルールがあってもコリジョンの発生をゼロにすることはできません。
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