Tips

nagiosでフリーな監視をしてみよう!~nagiosの構築(5)~

nagiosでフリーな監視をしてみよう!~nagiosの構築(5)~

NDOUtilsについて


今回は、Nagiosの監視結果をMySQLなどのデータベースに格納するNDOUtilsについてです。
NDOUtilsとは、Nagiosで扱う情報をMySQL等のデータベースで管理するためのツールです。
NDOUtilsは、次の4つのデーモン・モジュールで構成されます。

・Nagios

・NDOMODブローカーモジュール(NagiosがNDO2DBを使用する為のモジュール)

・NDO2DB(Nagiosとデータベースのやりとりを仲介するデーモン)

・データベース(MySQL, PostgreSQL)


NDOUtilsは、あくまでNagiosからのアウトプットしか扱えません。
ということは、監視結果ファイルをファイルではなくて、MySQLに格納できることになります。

設定情報をMySQLに登録しておけば、それをNagiosに反映してくれるというわけではなく、あくまで、ファイルに設定情報を記載しておく必要があります。
しかし、設定情報をMySQLに出力する機能はあり、他にもログなどのNagiosの情報がすべてMySQLに出力できますので、
NDOUtilsが格納したMySQLの情報を見れば、Nagiosの動作状況についてはすべて把握することが可能となります。

また、NDOUtilsの重要な機能として、複数のNagiosの動作状況を1つのMySQLデータベースに集約することも可能となります。
では、まず、mysqlのインストールを行っていきます。

mysqlのインストール


まずは、データベースであるmysqlのインストールから紹介していきます。


(1)あらかじめ必要なツールを、yumコマンドでインストールしておきます。

# yum install -y cmake ncurses-devel


(2)MySQLをデーモンで起動するためのグループとユーザーを作成し、パスワードを設定します。

# groupadd -g 27 mysql
# useradd -u 27 -g mysql -d /usr/local/mysql mysql
# passwd mysql
ユーザー mysql のパスワードを変更。
新しいパスワード:
よくないパスワード: 短かすぎます
よくないパスワード: 簡単すぎます
新しいパスワードを再入力してください:
passwd: 全ての認証トークンが正しく更新できました。


※パスワードは、ここでは「mysql」と入力していますが、適時環境に合わせてください。

(3)「/usr/local/src」ディレクトリに移動し、wgetコマンドでソースコードをダウンロードします。

# cd /usr/local/src
# wget ftp://ftp.jaist.ac.jp/pub/mysql/Downloads/MySQL-5.6/mysql-5.6.21.tar.gz


phpの公式サイト
URL:「http://www-jp.mysql.com/」
[styled_images width=”598px” height=”368px”] [image title=”1″]https://techpjin.sakura.ne.jp/techpjin_new/wp-content/uploads/2014/11/nagios5-01.png[/image] [/styled_images] [clearboth]


(4)ソースコードを解凍し、解凍したディレクトリに移動します。

# tar xfz mysql-5.6.21.tar.gz
# cd mysql-5.6.21


(5)cmakeを実行します。

# cmake .
-DCMAKE_INSTALL_PREFIX=/usr/local/mysql
-DDEFAULT_CHARSET=utf8
-DWITH_EXTRA_CHARSETS=all
-DDEFAULT_COLLATION=utf8_general_ci
-DWITH_PIC=1
オプション 説明
-DCMAKE_INSTALL_PREFIX インストール先の指定
-DDEFAULT_CHARSET デフォルトのキャラクタセットを指定
-DWITH_EXTRA_CHARSETS 追加の文字セット「all」で指定
-DDEFAULT_COLLATION デフォルトの文字セットを「utf8」で指定
-DWITH_PIC=1 共有ライブラリ使用を指定


(6)pacoに登録しつつ、make installを実行します。

# paco -D make install

mysqlの初期設定


mysqlの初期設定を紹介していきます。適時環境に合わせて設定を行ってください。

(1)ディレクトリの所有者を変更します。

# chown -R mysql.mysql /usr/local/mysql


(2)MySQLの環境変数PATHを設定します。

# echo "export MYSQL_HOME=/usr/local/mysql" > /etc/profile.d/mysqld.sh
# echo "export PATH=$MYSQL_HOME/bin:$PATH" >> /etc/profile.d/mysqld.sh
# source /etc/profile.d/mysqld.sh
# echo $PATH
/usr/local/mysql/bin:/usr/lib/qt-3.3/bin:/usr/local/apache2/bin:/usr/local/sbin:/usr/local/bin:/sbin:/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/root/bin
# mysql -V
mysql  Ver 14.14 Distrib 5.6.21, for Linux (i686) using  EditLine wrapper


(3)起動スクリプトの設定を行います。

# cp /usr/local/src/mysql-5.6.21/support-files/mysql.server /etc/init.d/mysqld
# chmod a+x /etc/init.d/mysqld
# chkconfig --add mysqld
# chkconfig --list mysqld
mysqld          0:off   1:off   2:on    3:on    4:on    5:on    6:off


(4)起動スクリプトを変更します。

# vi /etc/init.d/mysqld


※適時環境に合わせて設定してください。

・「mysqld」ファイルの変更前の内容

 # If you change base dir, you must also change datadir. These may get
 # overwritten by settings in the MySQL configuration files.

 basedir=
 datadir=


・「mysqld」ファイルの変更後の内容

 # If you change base dir, you must also change datadir. These may get
 # overwritten by settings in the MySQL configuration files.

 basedir=/usr/local/mysql
 datadir=/usr/local/mysql/data


(5)mysqlの設定ファイルをコピーします。

# cp /usr/local/src/mysql-5.6.21/support-files/my-default.cnf /etc/my.cnf


(6)mysqlの設定ファイルを設定値を追加します。

# vi /etc/my.cnf


・追加した後の内容

 sql_mode=NO_ENGINE_SUBSTITUTION,STRICT_TRANS_TABLES

 skip-character-set-client-handshake
 character-set-server = utf8
 collation-server = utf8_general_ci
 init-connect = SET NAMES utf8

 [client]
 default-character-set=utf8

 [mysql]
 default-character-set=utf8


(7)共有ライブラリに「/usr/local/mysql/lib」を追加します。

# echo "/usr/local/mysql/lib" > /etc/ld.so.conf.d/mysql.conf
# ldconfig


(8)データベースを初期化します。

# /usr/local/mysql/scripts/mysql_install_db
--user=mysql
--basedir=/usr/local/mysql
--datadir=/usr/local/mysql/data

mysqlの起動と確認


mysqlの起動と確認、それから、rootのパスワードの設定を紹介します。

(1)mysqlを起動します。

# service mysqld start
Starting MySQL.....                                        [  OK  ]


(2)アクセスできるかをmysqlコマンドで確認します。

# mysql -u root
Welcome to the MySQL monitor.  Commands end with ; or g.
Your MySQL connection id is 1
Server version: 5.6.21 Source distribution

Copyright (c) 2000, 2014, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.

Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its
affiliates. Other names may be trademarks of their respective
owners.

Type 'help;' or 'h' for help. Type 'c' to clear the current input statement.

mysql>


※mysqlを抜けるには、quitで終了します。

mysql> quit
Bye
#


(3)rootユーザーにパスワードを設定します。

# mysqladmin -u root password 'password'


※シングルクォーテーションに囲まれているのが設定したパスワードとなります。


次回は、NDOUtilsのインストールと初期設定を説明していきたいと思います。


Linux認定資格 LPICを取るなら・・

Linux資格 「LPIC Lv1」徹底解説 連載目次

Recent News

Recent Tips

Tag Search