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無料で監視ツールを構築しよう~Zabbixエージェントのインストール~

無料で監視ツールを構築しよう~Zabbixエージェントのインストール~

監視対象のホストに対するエージェントのインストール


実際に監視を行うためのホストにzabbixエージェントをインストールする流れを見てきます。
監視対象のサーバの内容を以下のとおりです。

サーバ名 zabbix_agent
OS linux(CentOS-5.10)
IPアドレス 192.168.100.71
アプリケーション1 apache2
アプリケーション2 MySQL

 

zabbixエージェントの準備


監視対象マシンで、zabbixエージェントを動作させるユーザを作成します。
(1)zabbixグループとzabbixユーザーを作成します。

groupadd zabbix
adduser -g zabbix zabbix


(2)zabbixユーザーが登録されていることを確認します。

cat /etc/passwd | grep zabbix

・実行例

1


(2)zabbixエージェントは、デフォルトで10050番ポートを使用します。ファイアウォールが有効な場合には、10050番ポートへの接続を受け付けるように設定します。

・viコマンドで「/etc/sysconfig/iptables」ファイルを開き、以下の内容を追加します。

vi /etc/sysconfig/iptables

・追加内容

-A RH-Firewall-1-INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 10050 -j ACCEPT

・iptablesサービスの再起動を行います。

service iptables restart

・実行例

2

zabbixエージェントのコンパイル作業


zabbixのソースコードを監視対象のマシンにダウンロードし、展開して、zabbixエージェントのみをコンパイル、インストールします。

[note] ・OSのバージョン:CentOS-5.10
・zabbixエージェントのバージョン:zabbix-2.2.4
[/note]
(1)zabbixのソースコードを監視対象マシンにダウンロードします。

cd /usr/local/src/
wget http://ftp.jaist.ac.jp/pub/sourceforge/z/za/zabbix/ZABBIX%20Latest%20Stable/2.2.4/zabbix-2.2.4.tar.gz

・ダウンロードのURL:「http://ftp.jaist.ac.jp/pub/sourceforge/z/za/zabbix/ZABBIX%20Latest%20Stable/2.2.4/」

・実行例

3


(2)zabbixのソースコードを解答し、コンパイルします。

tar xfz zabbix-2.2.4.tar.gz
cd zabbix-2.2.4
./configure
--prefix=/usr/local/zabbix
--enable-agent

・実行例

4


(2)makeとmake installを実行します。

make && make install


(3)無事インストールに成功すると、実行ファイルが以下の場所に作成されます。

ls -l /usr/local/zabbix/sbin/zabbix_agent

・実行例

5


(4)zabbixディレクトリの所有グループと所有者をzabbixに変更します。

chown -R zabbix.zabbix /usr/local/zabbix
ls -l /usr/local/zabbix

・実行例

6

zabbixエージェントの初期設定


zabbixエージェントの初期設定を行います。

(1)zabbixエージェントの設定ファイル「/usr/local/zabbix/etc/zabbix_agent」ファイルを編集します。

vi /usr/local/zabbix/etc/zabbix_agent

・変更前の内容

# Mandatory: no
# Default:
# Server=

Server=127.0.0.1

# Mandatory: no
# Default:
# ServerActive=

ServerActive=127.0.0.1

# Mandatory: no
# Default:
# Hostname=

Hostname=Zabbix server

・変更後の内容

# Mandatory: no
# Default:
# Server=

#Server=127.0.0.1
Server=192.168.100.56

# Mandatory: no
# Default:
# ServerActive=

#ServerActive=127.0.0.1
ServerActive=192.168.100.56
# Mandatory: no
# Default:
# Hostname=

#Hostname=Zabbix server
Hostname=zabbix_agent

自動起動スクリプトの設定


zabbixのソースコード内に同梱されている Fedora用の起動スクリプトを利用していきます。
zabbixエージェントの自動起動用のスクリプトを設定します。

(1)起動スクリプトをコピーし、実行権限や所有者などを確認します。
おかしい場合には、適時変更してください。

cp -p misc/init.d/fedora/core5/zabbix_agentd /etc/init.d/
ls -l /etc/init.d/zabbix_agentd
chown root.root /etc/init.d/zabbix_agentd
ls -l /etc/init.d/zabbix_agentd

・実行例

7


(2)コピーした起動スクリプトの以下の行をインストールした場所に合わせて修正します。
今回は、「/usr/local/zabbix」にインストールしたため、「/usr/local/zabbix」二変更します。

vi /etc/init.d/zabbix_agentd

・変更前の内容

RETVAL=0
prog="Zabbix Agent"
ZABBIX_BIN="/usr/local/sbin/zabbix_agentd"

if [ ! -x ${ZABBIX_BIN} ] ; then

・変更後の内容

RETVAL=0
prog="Zabbix Agent"
#ZABBIX_BIN="/usr/local/sbin/zabbix_agentd"
ZABBIX_BIN="/usr/local/zabbix/sbin/zabbix_agentd"

if [ ! -x ${ZABBIX_BIN} ] ; then


(3)起動スクリプトをシステムサービスに登録し、動作ランレベルが「on」になっていることを確認します。

chkconfig zabbix_agentd on
chkconfig --list zabbix_agentd

・実行例

8

zabbixエージェントの起動


zabbixエージェントを起動してみます。

(1)zabbixエージェント用に登録したサービスを起動します。

service zabbix_agentd start

・もし、以下のようなエラーメッセージが表示された場合には、次のコマンドで設定を行ってください。

# service zabbix_agentd start
Zabbix Agent を起動中: /usr/local/zabbix/sbin/zabbix_agentd: error while loading shared libraries: libiconv.so.2: cannot open shared object file: No such file or directory

・実行例(失敗例)

9

・エラーが表示されたときの対処

echo "/usr/local/lib" > /etc/ld.so.conf.d/zabbix_agent.conf
ldconfig

・実行例(成功例)

10


(2)zabbixエージェントが起動しているかを確認してください。

ps aux | grep zabbix_agentd

・実行例

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次回は、「zabbixエージェントのインストール(2)」について触れていきたいと思います。

 

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