IT DIY: Windows 7/Windows 2008 ネットワーク速度向上
はじめに注意、「何々ツールを入れればPCが速くなる」とか、よく聞きますが、経験と理論からするとなりません。
PCを速くしたいなら、より速く、容量の多い、CPU・メモリ・ハードディスクにしていください。
どんなに言葉巧みに語りかけても(スクリプト)、コップの中に入れられるお酒は増えません(物理)。
「それでも速くなったよ!」という場合ですが、そのツールは「ツール/機能を殺す」ツールではありませんか?
PC速度を最大限にするには、載せるものを減らすのが最短でしょう、「コップの中から氷を除けば注げるお酒は増えます」。
Windows 7/2008から、ネットワーク関連で補佐機能が動くようになっています。(GUI操作不可)
我々が一般的に使うTCP/IP通信というのは、裏では非常に複雑な動作をするもので、Windows 7/2008から、それを補佐する機能が追加されています。
そして、この補助機能が、ただのお荷物になる場合があります(共有ファイルをアクセスするのに時間がかかるとか)。
コマンドプロンプトから設定を一覧を確認してみましょう:
①コマンドプロンプト起動
「スタートメニュー」>「プログラムとファイルの検索」>「cmd」 |
②ネットワークのグローバル設定確認
netsh int tcp show global |
以下のような一覧が出てくると思います:
TCP Global Parameters |
この補佐機能が環境によっては、逆に負荷になってネットワークの遅延を起こす場合があります、有効化・無効化を試してネットワーク速度の最適化が可能です(設定後、要再起動)。
Chimney Offload State (特定のネットワーク処理をCPUからネットワークカードに移行)
ネットワークカードが古かったり、不安定でなければ、基本的には害無し
無効化コマンド:
netsh int tcp set global chimney=disabled |
Direct Cache Access (特定の処理をネットワークカードが直接CPUに送る)
既定で無効になっている、最新のCPUとチップセットであれば有効化してみるのも良いでしょう:
有効化コマンド:
netsh int tcp set global dca=enabled |
NetDMA State (特定の処理をネットワークカードが直接アプリケーションに送る)
既定で有効になっている、害は無い
無効化コマンド:
netsh int tcp set global netdma=enabled |
Receive Window Auto-Tuning Level (受付TCPウィドウサイズの調整)
※※問題児の実績多々、切ってしまえ※※
無効化コマンド:
netsh int tcp set global autotuninglevel=disabled |
Add-On Congestion Control Provider (cTCP機能、遠慮無くしょっぱなから一杯送りつける)
既定で無効、試してみたければ
cTCP有効化コマンド:
netsh int tcp set global congestionprovider=ctcp |
ECN Capability (ルータがパケットを落とさずに混雑を通信する機能)
既定で無効、試してみたければ
netsh int tcp set global ecncapability=enabled |
ネットワーク環境は様々です、有効化・無効化でを試してみましょう。 (各種、設定戻しは省略♪)
By T.S
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