/etc/fstabと/etc/mtab
/etc/fstabは利用するファイルシステムのマウント設定を事前に行っておく設定ファイルです。
起動時には自動的にマウントされます。
[コマンド]
# cat /etc/fstab
[実行例]
/dev/sda1 / ext4 defaults 1 1
/dev/sda2 /boot ext4 defaults 1 2
/dev/sda3 /home ext4 defaults 1 2
/dev/sda4 swap swap defaults 0 0
/etc/fstabの書式は次のとおりです
①:/dev/sda1 | デバイスファイル名 | デバイスファイル名か、指定したボリュームラベル(LABEL=ラベル名)を指定します |
②:/ | マウントポイント | ファイルシステムのマウント先になるディレクトリを指定します |
③:ext4 | ファイルシステム | ファイルシステムを指定します |
④:defaults | マウントオプション | マウント時のオプションを指定します |
⑤:1 | dumpフラグ | dumpコマンドの対象とするかどうかを0か1で書きます。 0では対象外となり、1では対象となります。 ext2、ext3ファイルシステムであれば1を指定します |
⑥:1 | fsckフラグ | 起動時に自動的に行われるfsckチェックの優先度を指定します 数字が小さいものから順にチェックされますが、0はチェックを省く指定になります ルートファイルシステムは1である必要があります |
fstabにて指定できるファイルシステムは次のものがあります。
ファイルシステム | 説明 |
ext2 | 以前のLinuxで標準的に使われていました |
ext3 | ext2にジャーナル機能を追加したファイルシステムです |
ext4 | ext3からさらに機能を追加したファイルシステムです |
reisterfs | ジャーナリング機能を備えたファイルシステムです |
xfs | SGI社が開発したファイルシステムです |
iso9660 | CD-ROMファイルシステムです |
vfat | SDカードや古いWindowsで使われるファイルシステムです |
fstabにて指定できるオプションは次のものがあります
オプション | 説明 |
sync | ファイルシステムに対するすべての入出力を同期します |
async | ファイルシステムに対するすべての入出力を非同期で行います |
auto | -aオプションでmountコマンドを実行した時にマウントします |
noauto | -aオプションでmountコマンドを実行した時にマウントしません |
exec | バイナリの実行を許可します |
noexec | バイナリの実行を許可しません |
ro | 読み取り専用でマウントします |
rw | 読み書き許可でマウントします |
user | 一般ユーザのマウントを許可し、マウントしたユーザのみがアンマウントできます |
users | 一般ユーザのマウントを許可し、マウントしたユーザ以外でもアンマウントできます |
users | 一般ユーザのマウントを禁止します |
suid | SUID/SGIDビットを有効にします |
nosuid | SUID/SGIDビットを無効にします |
defaults | デフォルトで次のオプション設定し、マウントします (async/auto/dev/exec/nouser/rw/suid) |
/etc/fstabは起動時にマウントされるファイルシステムが記載されていますが、
/etc/mtabにはマウントしているファイルシステムの情報が記述されています。
mountコマンド及びumountコマンドが参照するファイルになります。
[コマンド]
# cat /etc/mtab
[実行例]
/dev/sda2 / ext4 rw 0 0
proc /proc proc rw 0 0
sysfs /sys sysfs rw 0 0
devpts /dev/pts devpts rw,gid=5,mode=620 0 0
tmpfs /dev/shm tmpfs rw 0 0
/dev/sda1 /boot ext4 rw 0 0
/dev/sdb1 /home ext4 rw 0 0
none /proc/sys/fs/binfmt_misc binfmt_misc rw 0 0