【Python独学】Pythonのファイルを作成してプログラムを実行してみよう
前回はPythonのインタープリタを起動してプログラムを実行する方法を説明しました。
しかし実際のところインタープリタは、自分が書いたプログラムをちょっと試してみる、程度でしか使用しません。
なぜならインタープリタ上に記述したプログラムコードは保存することができず、インタープリタを閉じてしまうと
記述した内容が消えてしまうからです。不便すぎますよね。
そこで、今回はプログラムコードをファイルに記載し、そのファイルを実行することで記載しているプログラムを行う、
ということをやっていきたいと思います。
ファイルに保存しているため、
・編集作業が簡単=プログラムの変更・追加などが簡単
・ファイルを実行することで同じ処理を何回でも実行可能
といったメリットがあります。
というよりも、プログラムはファイルに記述するのが基本中の基本で当たり前のことです。
それでは、実際にやっていきましょう。
Pythonのファイルを作成しよう
デスクトップなどの任意の場所に、空のテキストファイルを作成しましょう。
テキストファイルは拡張子が「.txt」になっているかと思いますが、Pythonのファイルは拡張子が「.py」と決まっている
ため、名前を変更して「sample1.py」などとしておきましょう。
(もちろんsample1でなくても結構です。拡張子だけ必ず.pyにしてください。)
拡張子を.pyに変更すると、アイコンが次のように変わります。
※Pythonをインストールしている必要があります。
Pythonのインストールは、
【Python連載】Pythonのインストール
か、
【Python連載】Windows PCへのAnacondaのインストール
を参考にして済ましておいてください。
このファイルをダブルクリックしてしまうとPythonのプログラムとして実行されてしまうため、ファイルを編集することが
できません。そのためファイルを右クリックで開き、メモ帳や自身がインストールしている他のテキストエディタで開いてください。
それでは、開いたエディタ上にプログラムコードを記述していきましょう。
ファイルにプログラムコードを記述していこう
前回、【Python連載】インタープリタ上でプログラムを実行してみよう
で行った簡単な四則演算を同じように記述してやってみたいと思います。
参考までに、インタープリタで記述&実行した計算を再度載せておきます。
>>> 1 + 2 ←この部分を入力しエンター 3 ←計算結果が表示される! >>> 5 - 10 -5 >>> 1 + 2 3 >>> 5 - 10 -5 >>> 3 * 5 15 >>> 5 ** 3 125 ←5の3乗 >>> 17 / 4 4.25 >>> 17 % 4 1 ←17÷4の余り >>> 17 // 4 4 ←17÷4の商の部分
>>>から始まる部分を自分で記述し、エンターキーを押下することでその結果が次の行に表示される、という流れでしたね。
インタープリタとは異なり、ファイルに記述する場合はエンターキーで表示などは行ってくれません。
「画面上に表示する処理」を自分でコードで記述する必要があります。
その際に使用するのが、『print関数』というものです。これは今後毎回のように使用しますので、今回しっかり覚えておきましょう。
では、print関数を使って、>>>から始まる計算式を記述してみます。
print(1 + 2) print(5 - 10) print(1 + 2) print(5 - 10) print(3 * 5) print(5 ** 3) print(17 / 4) print(17 % 4) print(17 // 4)
このように、print関数の使い方は( )の中に表示したい数値や計算式、文字を入力します。
この場合は計算式を入れていますね。それでは、このファイルを保存して閉じておきましょう。
ファイルを実行して計算結果を確認してみよう
それでは、ファイルを実行して計算結果を見てみます。
ファイルをダブルクリックすることで記述したプログラムを実行して表示してくれるのですが、プログラムファイルは
一番下まで実行すると終了してしまうので、一瞬黒いウィンドウが表示されてすぐ閉じてしまい、内容を確認することができません。
そのため、コマンドプロンプトを開いて、そこからコマンドでファイルを実行する、といった方法が良く使用されます。
ではやっていきましょう。
Pythonを公式サイトから直接インストールした方は普通のコマンドプロンプトを、
Anacondaをインストールした方は、Anaconda Promptを立ち上げます。
そして、ファイルを保存した場所(ディレクトリ)へとcdコマンドを使って移動します。
デスクトップに保存した場合は、「cd C:\Users\(自身のユーザ名を入れる)\Desktop」といった具合ですね。
デスクトップに移動したら、pythonコマンドに続いて、作成した.pyファイルを指定して実行します。
「python sample1.py」と入力してエンターキーを押下すればOKです。
実際に四則演算の計算結果が、print関数によって表示されました!
これはファイルに記述して保存しているため、pythonコマンドを実行することで何回でも
同じ処理を繰り返すことができます。
なお、print関数を使用しないと何も表示されません。
「ファイルに記述したものはprint関数を使うことで初めてプロンプト上に表示される」
ということをしっかりと覚えておきましょう。
例えばsample1.pyのファイルを編集して、ファイルに以下の内容を記載したとします。
1 + 2 5 - 10 1 + 2 5 - 10 3 * 5 5 ** 3 17 / 4 17 % 4 17 // 4
print()で囲まなかった場合ですね。
その場合は以下のように表示されます。
見てのとおり、何も表示されませんね。このことからprint関数を使うことで表示することができるのが
理解できたのではないでしょうか。
文字を表示してみよう
先ほどは四則演算の計算結果を表示することができました。
しかし、結果だけを表示しても味気ないですし、元の計算式も表示できるとより良いですよね。
print関数を使って計算式を表示するように変更してみましょう。
sample1.pyを編集して、次のように記載します。
print("1+2の計算結果は、") print(1 + 2) print("5-10の計算結果は、") print(5 - 10) print("1+2の計算結果は、") print(1 + 2) print("5-10の計算結果は、") print(5 - 10) print("3*5の計算結果は、") print(3 * 5) print("5**3の計算結果は、") print(5 ** 3) print("17/4の計算結果は、") print(17 / 4) print("17%4の計算結果は、") print(17 % 4) print("17//4の計算結果は、") print(17 // 4)
ここでのポイントは、print関数の( )の中にダブルクォーテーション(”のこと)を2つ使って文字を囲んでいる部分です。
ダブルクォーテーションを使って文字を囲むことで、その中をちゃんと文字として解釈してくれます。
文字を表示したい場合はこのように「必ず」ダブルクォーテーションで囲むということを覚えておきましょう。
※シングルクォーテーションで囲んでも問題ありません。Pythonの場合はダブルクォーテーションと
シングルクォーテーションの違いはありません。
それでは、再度コマンドプロンプトやAnaconda Promptでファイルを指定して実行してみます。
コマンドは「python [ファイル名]」でしたね。「python sample1.py」のように記述して実行します。
これでかなり計算式も見やすくなりました!
このように、ファイルに記載することでもPythonのコマンドを実行できることが分かりました。
今後のプログラムコードはファイルに記載する前提での書き方をしますので、しっかりと理解しておきましょう。