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【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【BGP編】Part 1
2019.12.04

【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【BGP編】Part 1

【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【BGP編】Part 1

CCNPの試験で出題されるような問題を見ながら、CCNAに比べて深くなった部分や、CCNAでは触れていなかった部分を解説していきます!
今回からはBGPについて書いていこうと思います。CCNAでも少々出てきましたが、CCNPではさらに深くした内容が良く出題されます。
CCNAに合格して、次の資格としてCCNPを学習中の方や、またはこれからCCNPの学習を始めようとしている方の助けになれば幸いです。

問題1

BGPの特徴として正しい記述は以下のうちどれですか。(3つ選択)

  1. クラスレスルーティングをサポートしている
  2. Helloパケットを利用してネイバーの探索、確立を行う
  3. 定期的にアップデートを行う
  4. AS番号によって管理を行う
  5. TCPパケットを交換することによってネイバー関係を結ぶ
  6. 経路集約を行うことはできない
問題1の解答と解説を表示

解答)A,C,E

ルーティングプロトコルは「IGP(Interior Gateway Protocol)」と「EGP(Exterior Gateway Protocol)」に分けることができます。IGPはAS内部でのルーティングに使用されます。「RIP」「OSPF」「EIGRP」などがIGPに分類されます。AS(Autonomous System:自律システム)とは、同じルーティングポリシーで動作するルータの集合体でAS内で独自のポリシーや規則があります。ISPや大学などの学術機関はそれぞれ1つのASとなっています。インターネットはこうしたASを相互に接続して構成されています。
そのようなポリシーや使用プロトコルなども異なるAS間でのルーティングに用いられるのがEGPとなります。「BGP」がEGPに分類されるプロトコルです。ASにはそれぞれAS番号が割り振られています。ASの番号には0~65535があり、企業内で使用できる番号は64512~65535となっています。EGPはこのAS番号を基としてルーティングを実施しておりインターネットに接続しているすべてのASでユニークな番号が割り振られています。日本ではJPNICが管理、発行を行っています。
BGPには、以下のような特徴があります。

  • クラスレスルーティング(CIDR:クラスレスドメイン間ルーティング)をサポートしている。
  • 手動の経路集約ができる。
  • TCP(179)を使用したルーティングアップデートを行う。
  • ホップ数に制限はない。
  • 経路に変更があった際には差分アップデートが行われる。
  • ネイバーとの隣接関係の維持をキープアライブで行う。
  • ネイバーの認証機能をサポートしている。

問題2

BGPで使用されるパケットについて正しい組み合わせは以下のうちどれですか。

  1. Openパケット : ネイバーを探索するために使用される
  2. Updateパケット : ピアが切断したり終了するときに使用される
  3. KeepAliveパケット : ピア間の関係維持に使用される
  4. Notificationパケット : BGPルータ同士がテーブルを交換する際に使用される
問題2の解答と解説を表示

解答)C

BGPでは、経路情報を維持するために「BGPネイバーテーブル」「BGPテーブル」「ルーティングテーブル」の3種類のテーブルを使用します。BGPのネイバーのことはピアとも呼ばれており、BGPネイバーテーブルに登録するためには、OSPFやEIGRPと違い、ピアは手動で設定しておく必要があります。
また、上記の3種類のテーブルを作成したり、維持したりするために「Openパケット」「Updateパケット」「KeepAliveパケット」「Nitificationパケット」の4種類のパケットを使用します。

  • Openパケット
    ピア間の接続確立に使用されるパケットです。TCPのセッション確立が終了すると最初に交換されるのがこのメッセージとなります。AS番号やルータID、バージョンなどが含まれています。
  • Updateパケット
    BGPルータ同士がテーブルを交換する際に使用されるパケットです。変更があった際にもこのパケットを使用して差分を情報を送信します。パス属性の情報などが含まれています。
  • KeepAliveパケット
    ピア間の関係維持に使用されるパケットです。ピアがダウンしたとみなされるまでの時間をホールドダウンタイムといい180秒となっています。KeepAliveメッセージはホールドダウンタイムの1/3の間隔で交換されます。デフォルトでは60秒ごとに生存確認のため送信されます。
  • Notificationパケット
    ピアが切断したり終了するときに使用されるパケットです。

問題3

BGPで隣接関係を確立するまでに遷移する状態の説明として正しい組み合わせはどれですか。

  1. Idle : TCP接続をしてピアを確立しようとする状態
  2. Connect : ネイバーを検出中の状態
  3. Active : 隣接関係が確立した状態
  4. Open Sent : BGPのOpenメッセージが送信終了し相手からのOpenメッセージの受信を待っている状態
  5. Open Confirm : KeepAliveメッセージの送信を待っている状態
  6. Established : ネイバーとのTCPセッションが完了したことを示す状態
問題3の解答と解説を表示

解答)D

BGPでは、隣接関係の確立やアップデートにTCPを使用しています。そのためBGPでピアの形成を行なうためにはまずその他のTCPを使用するプロトコル同様にスリーウェイハンドシェイクを行なう必要があります。
TCPセッションを確立した後Openメッセージを送信します。その後、UPDATEやNOTIFICATION、KEEPALIVEを送信します。
このときBGPは実行中に以下の状態を持ちます。

  • Idle
    ネイバーを検出中の状態です。BGPを開始時にはどちらのルータもIdleにあります。
  • Connect
    ネイバーとのTCPセッションが完了したことを示す状態です。この状態でOPENメッセージをBGPスピーカに送信します。
    TCP接続に失敗するとActive状態になります。メッセージを送信するとエラーがあった場合はIdle状態に戻ります。
  • Active
    TCP接続をしてピアを確立しようとする状態です。ここでうまく接続できればOpen Sent状態に移行します。
  • Open Sent
    BGPのOpenメッセージが送信終了し相手からのOpenメッセージの受信を待っている状態です。
    このメッセージを受け取りメッセージにエラーがなかった場合はKeepAliveメッセージを送信してタイマーの設定を行います。
  • Open Confirm
    KeepAliveメッセージの受信を待っている状態です。メッセージを受け取るとEstablishedへ遷移しピア関係が結ばれたことになります。
  • Established
    隣接関係が確立した状態です。ピアの要件が満たされたということになります。
    この状態になった後ルーティングの情報を交換します。

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