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【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【再配送編】Part 2
2019.11.19

【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【再配送編】Part 2

【CCNP試験対策】練習問題で学ぶCCNP【再配送編】Part 2

CCNPの試験で出題されるような問題を見ながら、CCNAに比べて深くなった部分や、CCNAでは触れていなかった部分を解説していきます!
今回も再配送について書いていこうと思います。
CCNAに合格して、次の資格としてCCNPを学習中の方や、またはこれからCCNPの学習を始めようとしている方の助けになれば幸いです。

問題1

Cisco機器で再配送の設定を行い、EIGRPで動作しているネットワークへOSPFの経路を学習させる場合、正しくシードメトリックの設定を行っているコマンドは次のうちどれですか。

  1. (config-router)#redistribute ospf 10 metric 33280
  2. (config-router)#redistribute ospf 10 metric 100000
  3. (config-router)#redistribute ospf 10 metric 100000 10 255 1 1500
  4. (config-router)#redistribute ospf 10
問題1の解答と解説を表示

解答)C

再配送で、別のプロトコルの経路情報を取り込む側を「コアプロトコル」、取り込まれる側を「エッジプロトコル」と呼びます。この問題の場合はEIGRPがコアプロトコル、OSPFがエッジプロトコルということになります。
この問題では、EIGRPへの再配送を行う場合の設定コマンドを解説していきます。
前回の問題でも解説していますが、再配送を行う際に注意しなければならないポイントがプロトコルごとのメトリックの違いです。各プロトコルがメトリックとして使用する値や計算方法はバラバラなため、再配送するタイミングでメトリックの変換を行う必要があました。その時に基準となるメトリックが「シードメトリック」です。
エッジプロトコルをコアプロトコルに取り込む際に、シードメトリックを基準にしてメトリックの調整が行われます。
今回の場合、EIGRPをコアプロトコルとする際のデフォルトのシードメトリックは「無限大」となっていますので、metricオプションを付けて、シードメトリックの設定を行う必要があります。
EIGRPのメトリックは、「帯域幅」「遅延」「信頼性」「負荷」「MTU」の5つの要素から計算されており、再配送を行う際に、この5つの値を指定する必要があります。
よって、設定コマンドは以下のようになります。
(config-router)#redistribute <プロトコル> <プロセスID> metric <帯域幅> <遅延> <信頼性> <負荷> 
5つの値はこの順番で設定しなければいけないので、順番はしっかりと覚えておきましょう!
これらの数値は、エッジプロトコル側のインターフェースを「#show interface」コマンドで見ることで確認できます。
また、遅延の値は10マイクロ秒単位で設定するようになっています。
(例)「#show interface」コマンドで、「DLY 100usec」となっていた場合、「10」と設定します。

問題2


上の図のようなネットワークが構成されています。このネットワークで、EIGRPの経路情報をOSPFへ再配送する際の設定コマンドとして適切なものは次のうちどれですか。

  1. (config-router)#redistribute eigrp 10 metric 10
  2. (config-router)#redistribute eigrp 10 area 0
  3. (config-router)#redistribute eigrp 10
  4. (config-router)#redistribute eigrp 10 subnets
問題2の解答と解説を表示

解答)D

この問題では、OSPFがコアプロトコル、EIGRPがエッジプロトコルの場合の再配送の設定です。
OSPFがコアプロトコルになる場合、シードメトリックはデフォルトで「20」になります。特にコマンドで指定を行わない場合、この値がメトリックとして使用されるので、metricオプションの指定は必須ではありません。
OSPFをコアプロトコルとする場合に気を付けるべきオプションは「subnets」オプションです。
subnetsオプションを指定しなかった場合、クラスレスな経路が再配布されません。
今回のトポロジでは、EIGRP側のネットワークが「172.16.10.0/24」「192.168.2.0/30」のように、クラスレスなネットワークで構成されていますので、subnetsオプションが必須となります。

問題3

再配布された経路のアドミニストレーティブディスタンス(AD値)とコアプロトコルの組み合わせが正しいものは次のうちどれですか。

  1. OSPF : 110
  2. RIP : 150
  3. EIGRP : 90
  4. スタティックルート : 10

問題3の解答と解説を表示

解答)A

再配送を行う際に注意すべきことの1つにAD値もあります。再配送を行うルータのトポロジ構成やプロトコルによっては、通信がループしたり、効率の悪い経路を通るようになってしまったりということが起こります。
特にEIGRPをコアプロトコルとして使用している場合、EIGRP同士で学習した経路と再配布されて学習した別プロトコルの経路でアドミニストレーティブディスタンスに異なる値を使用するという特徴があるため、どのような経路を取るようになっているか、しっかりと確認する必要があります。
EIGRPでは、内部経路(EIGRPで学習した経路)のアドミニストレーティブディスタンスは「90」、外部経路(再配布によって学習した別のプロトコルの経路)のアドミニストレーティブディスタンスは「170」として処理されます。
その他のプロトコルに関しては、内部経路も外部経路も同じアドミニストレーティブディスタンスで処理されます。
その場合、アドミニストレーティブディスタンスを調整することによって正しい経路を通らせることが出来ます。
EIGRPでアドミニストレーティブディスタンスを変更するコマンドは下の通りです。
(config-router)#distance eigrp <内部ディスタンス> <外部ディスタンス>

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