【CCNA・CCNP試験対策】ネットワークの基礎から学んでいこう!【STP解説編】Part 4


【CCNA・CCNP試験対策】ネットワークの基礎から学んでいこう!【STP解説編】Part 4

CCNA,CCNPの勉強をしている方に向けて、今回も解説編ということで引き続きSTP(スパニングツリープロトコル)の解説をしていこうと思います。今回はSTPの種類について解説していこうと思います。

【目次】

  1. STPの種類
  2. まとめ

STPの種類

前回までSTPの動作や機能について書いてきましたが、STPにはいくつかの種類があります。
STPの種類には「CST」「PVST」「RSTP」「MST」の4種類があります。動作の仕方やポート選出などについては基本的には変わりませんが、それぞれの特徴をしっかりと覚えておきましょう。

CST

CST(Common Spanning Tree)は、STPとして一番初めにできたものになります。前回までの説明で表していた図はこのCSTの考え方になります。CSTはスイッチが接続されたトポロジー全体で1つのツリー構造を形成するものです。
CSTのメリットとしては、トポロジー全体で1つのツリー構造になるため、構成が分かりやすいことやBPDUの交換が少ないことです。しかし、デメリットとして、VLANを利用したトポロジーでは、ブロックされるポートによって、パケットが遠回りになってしまうということです。

PVST

前述のCSTでは、VLANによって効率の悪い経路を通ることになってしまうことが起こることがありました。そこで、VLAN毎にSTPを構成することが出来るのがPVST(Per Vlan Spanning Tree)です。PVSTでは、VLAN毎にSTPの計算を行ってポートの役割を決定するので、VLAN毎にブロックされるポートが変わることになることもあります。
PVSTのメリットとしては、VLAN毎に効率的な経路を取ることが出来ることです。しかし、同時にデメリットとしてVLAN毎にBPDUの送受信を行うため、VLANの数が多くなるほどBPDUの交換が多くなってしまい、帯域を圧迫してしまうことです。CatalystスイッチのデフォルトはPVSTになっています。こちらも前回まで説明していたSTPの機能や動作と同じになっています。

RSTP

RSTP(Rapid Spanning Tree)は、その名前の通り従来のSTP(CST、PVST)の欠点だったコンバージェンスにかかる時間を高速化したSTPです。CSTやPVSTと大きく変わった点は、①ポートの役割、②ポートの役割決定までの状態の2つです。
まず、ポートの役割ですがCSTやPVSTでの「非指定ポート」が「代替ポート」と「バックアップポート」に細かく分けられています。代替ポートは、非指定ポートと同じくブロックされて通信を行わないポートですが、障害等でルートポートがダウンした際に即座にルートポートになるポートとされています。また、バックアップポートも、非指定ポートと同じくブロックされて通信を行わないポートであり、障害等で指定ポートがダウンした際に即座に指定ポートになるポートです。つまり、非指定ポートを選出した時点で、障害発生後の役割もあらかじめ決定しておくことで経路の切り替えを高速にすることを実現しています。

STP RSTP 説明
ルートポート ルートポート 各スイッチで最もルートブリッジに近いポートです。通信の転送を行います。
指定ポート 指定ポート 各セグメントで最もルートブリッジに近いポートです。通信の転送を行います。
非指定ポート 代替ポート ブロッキングになるポートです。障害発生後にはルートポートに切り替わります。
バックアップポート ブロッキングになるポートです。障害発生後には指定ポートに切り替わります。

次に、ポートの役割決定までの状態遷移についてです。CSTやPVSTでは「ディゼーブル」「ブロッキング」「リスニング」「ラーニング」「フォワーディング」の5つの状態がありました。また、ポートの役割決定のためにルートブリッジからのBPDUが到達するための転送遅延タイマーで「リスニング」「ラーニング」状態にとどまる時間がありました。
RSTPでは、ポートの役割決定にルートブリッジからのBPDUを待つのではなく、接続されたスイッチ同士がやり取りを行ってポートの役割を決定しています。ですので、転送遅延タイマーが必要なくなり、ポートの状態が「ラーニング」「フォワーディング」「ディスカーディング」の3つになっています。

STPでのポートの状態 RSTPでのポートの状態
ディゼーブル ディスカーディング
ブロッキング
リスニング
ラーニング ラーニング
フォワーディング フォワーディング

MSTP

MSTP(Multiple Spanning Tree)は、複数のVLANを1つのグループ(インスタンス)として管理し、グループ(インスタンス)毎にSTPを構成する仕組みになっています。CSTではトポロジー全体で1つ、PVSTではVLANの数だけSTPを構成していましたが、MSTでは複数のVLANを1つのグループにすることによって、VLAN毎に効率の良い経路を作成しながら、同時にSTPの計算の負荷や、BPDUの数をPVSTに比べて減らすことが可能になっています。MSTPの動作は、RSTPと同じになっており、高速なコンバージェンスが可能になっています。

まとめ

今回の記事では、STPの種類について書いてきました。
今回のポイントをまとめました。

  1. STPには4つの種類があります。
    • CST…トポロジー全体で1つのSTPを動作させます。VLANを使用したトポロジーでは、効率の悪い経路になることがあります。
    • PVST…VLAN毎にSTPを動作させます。VLAN毎に効率の良い経路を取らせることが可能ですが、STPの計算をVLAN毎に行うので、その分BPDUなどの通信が多くなってしまいます。
    • RSTP…ポートの役割や、選出方法が改良されSTPやPVSTよりも高速なコンバージェンスが可能になっています。
    • MSTP…複数のVLANを1つのグループ(インスタンス)にまとめて、インスタンス毎にSTPを動作させます。VLAN毎に効率の良い経路を作成でき、PVSTよりもBPDUの数を減らすことが出来ます。
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