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【CCNA対策問題】ネットワークの基礎から学んでいこう!【レイヤ3編】Part 5
2017.12.25

【CCNA対策問題】ネットワークの基礎から学んでいこう!【レイヤ3編】Part 5

【CCNA対策問題】ネットワークの基礎から学んでいこう!【レイヤ3編】Part 5

CCNAの勉強をしている方へ向けて、試験範囲の対策問題を作成してみました。
今回は、OSPFやEIGRPについての問題を出題しています。
CCNAの試験範囲でメインとなるRIP、OSPF、EIGRPについては、それぞれの特徴やshowコマンドでの確認内容などしっかりと覚えておきましょう!

問題1

リンクステート型のルーティングプロトコルを実装する際の欠点を以下の中から2つ選択してください。

  1. LSAパケットのシーケンス番号による順序付けとAckによる確認応答を行うこと。
  2. コンバージェンスし収束したネットワーク内でLSAによるアップデートが大量に行われてしまうこと。
  3. 最適な機能性を実現するためにネットワークの階層的なアドレス設計が必要なこと。
  4. リンクステートアルゴリズムを実行するために高いルータリソースを求められてしまうこと。
  5. コンバージェンスし収束したネットワーク内の全てのルートを保持するため、トポロジーテーブルのサイズが大きくなってしまうこと。
問題1の解答と解説を表示

解答)C、D

解説)OSPFは、Helloパケットを送信し合い、ネイバー関係を築くことができたルータとリンクステート情報(ルータが持つインターフェイスなどの情報)を交換してデータベースを作成し、それを基にして計算を行うことでルーティングテーブルを作成します。そのため、ルータが正確なルーティングテーブルを作成することができるという特徴を持つ反面、処理が複雑であることや、リンクステート情報の保持のためにメモリを利用してしまうことを欠点として持っています。同時に、エリア分けをすることによってOSPFでの情報を集める範囲を限定することができるという特徴も持っています。このエリア分けの機能によって、トポロジーテーブルを小さく抑えることを可能にしています。OSPFは、このエリア分けを行った階層設計が可能なことから、大規模ネットワークに適したルーティングプロトコルであるといわれます。

  1. LSAパケットの送信にはトランスポート層プロトコルは使用しませんが、OSPFではLSA情報の新しさを表すためにシーケンス番号という数値を利用しています。また、確認応答を行うことで送り漏れを無くすようにしています。
  1. OSPFでは一度コンバージェンスするとネットワークに変化が生じない限りアップデートは送信されず、Helloパケットでの生存確認のみを行う状態になります。ネットワークに変化が生じた場合のみ、再度LSAを送信し合い、経路の再計算をするトリガーアップデートを行います。
  1. OSPFではトポロジーテーブルが大きくなってしまうということは合っていますが、エリア分けをすることにより各エリア間のLSAの少なくすることができます。そのためトポロジーテーブルも小さく抑えることができます。

問題2

問30
あるルータで以下のようなルーティングテーブルが作成されています。

Gateway of last resort is 192.168.4.1 network 0.0.0.0

10.0.0.0/24 is subnetted, 3 subnets
C 10.0.2.0 is directly connected, Ethernet1
D 10.0.3.0 [90/2195456] via 192.168.1.2, 00:03:01, Serial0
D 10.0.4.0 [90/2195456] via 192.168.3.1, 00:03:01, Serial1
C 192.168.1.0/24 is directly connected, Serial0
D 192.168.2.0/24 [90/2681856] via 192.168.1.2, 00:03:01, Serial0
[90/2681856] via 192.168.3.1, 00:03:01, Serial1
C 192.168.3.0/24 is directly connected, Serial1
C 192.168.4.0/24 is directly connected, Serial2

ルータは192.0.2.156宛てのパケットを受信した際にどのような動作を行うでしょうか。適切なものを以下の中から1つ選択してください。

  1. ルータはパケットを破棄する。
  2. ルータは通信の送信元に宛先到達不能のメッセージを返答する。
  3. ルータはSerial2経由でパケットを転送する。
  4. ルータはSerial0またはSerial1経由でパケットを転送する。
問題2の解答と解説を表示

解答)C

解説)「Gateway of last resort is 192.168.4.1 network 0.0.0.0」の一文からデフォルトルートが設定されていることがわかります。192.0.2.156宛てのパケットは、上記ルーティングテーブルに当てはまるルートがないのでデフォルトルートへ転送されます。そして「192.168.4.0/24 is directly connected, Serial2」より192.168.4.1はSerial2と接続されていると判断できるので、正解はCとなります。また、本来ならばルーティングテーブル下部にデフォルトルートの項目が表示されるはずですが、上の図では省略されているので注意が必要です。

問題3

ルータは、宛先ネットワークに到達するために使用できる3つの可能なルートを学習しました。 1つのルートはEIGRPのもので、20514560の複合メトリックを持っています。別のルートはメトリックが782のOSPFです。最後はRIPv2のものでメトリックは4です。ルータがルーティングテーブルに登録するルートはどれですか?

  1. OSPFのルート
  2. EIGRPのルート
  3. RIPv2のルート
  4. 3つのルート全て
  5. OSPFとRIPv2のルート
問題3の解答と解説を表示

解答)B

解説)ダイナミックルーティングを行うプロトコルにはRIP、OSPF、EIGRPのように複数の種類があります。複数のルーティングプロトコルを使用しているとき、ルータはそれぞれのルーティングプロトコルに設定されているアドミニストレーティブディスタンス値(AD値)を参照してどのプロトコルのルートをルーティングテーブルに登録するかを決定します。AD値のデフォルトの値はEIGRPで90、OSPFで110、RIPで120に設定されており、この数値が小さいものから優先して使用されます。この問題の場合は、最もAD値の小さいEIGRPのルートがルーティングテーブルに登録されます。
問題文中のメトリックは、それぞれのルーティングプロトコルの中での最適経路を決めるための基準です。メトリックはそれぞれ、RIPではホップ数、OSPFではコスト、EIGRPでは複合メトリックというように、使用するものや計算方法などが違っています。なので、EIGRPのメトリックの2014560とRIPv2のメトリックの4を比較して、メトリックの小さいRIPv2のルートが選ばれるというわけではありません。

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