デフォルトゲートウェイってどこに向ければいいの?
デフォルトゲートウェイ
パソコンがインターネットと通信するためにはIPアドレスとともにデフォルトゲートウェイが必要になります。
デフォルトゲートウェイという名前は長いので以下、DGW(Dfault Gateway)と略します。
DGWは文字どおりIP通信におけるゲート(門)を表します。
旅行に例えると次のようになります。
viaは、~を経由して、という英語の前置詞です。
(宛先ネットワーク via DGW)
どこかへおでかけするためには必ず門をくぐらなければならないイメージです。
それではひとつずつ見ていきましょう。
1. あらゆる目的地
インターネット上にある様々なサーバのグローバルIPアドレスなど、自分のIPアドレスとは異なるセグメントに相当します。
通信する相手が自分と同じセグメントに属していれば、DGWを経由せずに直接、相手と通信できます。
ARPによって相手のMACアドレスがわかるからです。
通信する相手が自分と異なるセグメントに属している場合はルータを経由する必要があります。
ARPリクエストは原則、自分と同じセグメントにいるホストにしか届かないからです。
逆に同じセグメントにいるルータのMACアドレスはわかります。
そこでパケットをルータに送って、そこから先はルータにパケットの転送をお任せします。
自分と同じセグメントにルータがひとつしかないのであれば、そのルータがDGWすなわち「門」となります。
2. 門
DGWをパソコンに設定すると、そのパソコンと異なるIPセグメント宛てのすべてのパケットがDGWへ転送されます。
パソコンを家に、インターネットを外に例えると、DGWは家から外へ出るとき必ず通る門に例えることができます。
逆に門がなければ、外すなわちインターネットへ出ることができません。
門に厳重なカギでもかければファイアウォールの役割も果たしてくれることでしょう。
なお自分と同じセグメントに所属しているルータが必ずしも一つであるとは限りません。
ネットワーク環境によっては別の場所にある拠点とVPNで接続するなどして、二つ以上のルータを設置している場合があります。
その場合はたいていスタティックルートを使用します。
スタティックルートとDGWが設定されたサーバでパケットが送信されると、
まずスタティックルートの宛先とパケットの宛先が同じかどうか確認します。
同じであればスタティックルートのネクストホップに、異なっていればDGWへ転送されます。
ルーティング情報のどの宛先にも該当しないパケットが、最後にDGWへ送信されます。
written by 伊藤豪朗