【はじめてのJava】プログラムの作成と実行1【プログラムの作り方編】
はじめてのJava
このシリーズでは、初めてJavaやプログラミングを勉強する方向けに、Javaによるプログラミングの基礎を説明していきます。
目標レベルは、Javaの資格試験の一つである「Oracle Certified Java Programmer, Silver」(通称Java Silver)に合格できる程度の知識の習得です。
はじめてJavaやプログラムに触れる方にもできるだけわかりやすい解説を心がけていきます。
プログラムの作り方編
環境構築が終わったら次はプログラムの作り方と動かし方編です。Javaのプログラムの作り方と動かし方を説明していきます。併せて、Javaが動く仕組みや、プログラムを作成する際のポイントも簡単に紹介します。
この記事から数回に分けて、Javaでプログラムを作成する方法や作成したプログラムを動かす方法を説明します。
プログラムの作成方法と実行方法
プログラムを作成するときの流れを簡単に説明します。
目次
- プログラムの作成と実行【今回はココ】
- ソースコードの作成【今回はココ】
- コンパイル
- クラスファイル
- プログラムの実行
- コラム:ファイル名、拡張子、文字コード
- コラム:複数のclassが書かれたソースコード
プログラムの作成と実行
環境構築編までで、Javaのプログラムを作成する準備ができました。ここからはいよいよJavaでプログラムを作成していきます。
Javaプログラムを作成し実行するまでの流れは以下の通りです。各工程の説明は後で行います。まずはこの流れを覚えましょう。
Javaのプログラムを作成・実行するまでの流れ
では、各工程を具体的に説明していきます。
ソースコードの作成
ソースコードとは プログラムの源 のことです。源は英語でsourceなので source code と覚えると覚えやすいでしょう。
以前の記事で、プログラムは「台本」と例えましたが、その台本を読み解くのは人間ではなくコンピュータです。したがって、台本はコンピュータが理解できるように書かれている必要があります。しかし、われわれ人間にはコンピュータがそのまま理解できる内容でプログラムを作成するのは困難です。
そこで、まずはプログラムの源となる内容を人間にわかる言葉で作成します。これがソースコードです。
ソースコードの作成時に使うもの
Javaのソースコードは プレーンテキストで作成 します。
プレーンテキストとは文字だけの情報でできた飾りのないテキストのことです。
プレーンではないテキストの例として、ワープロソフトで作成した文章が挙げられます。ワープロソフトを利用すると、文字に色を付けたり、文字を大きくしたり、フォントを変更したりすることが可能です。これは、文章を保存する際に、文章本文だけでなく、文字色や大きさ、フォントの情報も一緒に保存しているためです。
文字色や大きさ、フォントなどの、本文以外の情報はプログラムを作成する際には余計なデータとなってしまい、プログラムの作成が失敗します。そこで、ソースコードの作成時にはプレーンテキストで作成し、色や大きさなどの余計な情報が保存されないようにします。
では実際に、ソースコードの作成を行っていきましょう。
はじめてのソースコード
プレーンテキストが編集できるソフトを開きます。代表的なソフトはメモ帳(Windows付属ソフト)、サクラエディタ、VisualStudioCode、Atom、秀丸エディタ、Emacs、viなどです。
ソフトが開けたら、以下の内容を入力します。コピー&ペーストでもかまいません。書いてある内容は後で説明が出てきますので、今は気にせずに入力しましょう。
public class Sample{ public static void main(String[] args){ System.out.println("Hello World!"); } }
上記のソースコードはすべて半角文字で書かれています。空白部分は「半角スペース」か「タブ」を使ってください。 全角スペースを使ってしまうとプログラムの作成に失敗する可能性があります。 他にも、大文字小文字の違いや半角文字と全角文字の間違い、使う記号の間違いなどでも失敗することがあります。もし失敗しても後で修正できますので、あまり神経質にならずにまずは書いてみましょう。
次は、ソースコードの保存を行います。
ソースコードを保存する
ソースコードが書けたら保存しますが、保存の際には「ファイル名のつけ方」と「拡張子の設定」に注意します。
それぞれの詳細を、Windowsに付属のメモ帳でソースコードを作成した場合を例に説明していきます。
ファイル名のつけ方
Javaのソースコードとしてファイルを保存する場合は、public classと書かれている直後のものをファイル名に使います。今回のソースコードの場合は「Sample」(下図の 赤枠部分 )をファイル名に使います。
保存時の画面は以下のようになりますが、拡張子の設定が終わっていないのでまだ保存しないでください。(保存してしまっても、「名前を付けて保存」から再度保存しなおせば問題ありません。)
※ファイル名のつけ方については、厳密には「public class」の直後とファイル名が一致しなくても問題ない場合もあります。ただし、ソースコードの内容次第ではプログラムの作成に失敗する原因になります。詳しくは別の記事にコラムをまとめてありますので、Javaの理解が深まった際に読んでみることをお勧めします。
拡張子の設定
拡張子とは、ファイル名の末尾についているファイルの種類の目安になるものです。例えば、拡張子が「.docx」ならワープロソフトで作成したファイル、「.xlsx」なら表計算ソフトで作成したファイル、「.jpg」や「.gif」「.png」なら画像ファイル、「.mp3」なら音声ファイルです。
Javaの場合、 Javaのソースコードの拡張子は「.java」にする というルールになっています。
そのため、保存する前に拡張子を「.java」にする必要があります。
設定するためには、まず保存画面のファイルの種類を「すべてのファイル」に変更します。
変更できたら、ファイル名に手打ちで「.java」と追記します。
以上で拡張子が設定できました。このまま保存すればソースコードの作成は完了です。
※ほかのシステムと連携するプログラムを作成する場合は、文字コードの変更をしたほうがいい場合もあります。文字コードの変更方法についてはこちらの記事のコラムにまとめてあります。
ポイント
Javaのプログラムを作るためには「ソースコード」を作成します。
ソースコードは「プレーンテキスト」で作成します。
Javaのソースコードを書く際には「ファイル名」はソースコード中に「public class」と書かれている直後のものにします。
Javaのソースコードの拡張子は「.java」にします。
次回の内容
次回は実際にJavaで書いたソースコードをコンピュータが理解できる形に変換していきます。
はじめてのJavaシリーズの記事一覧はこちら
シリーズ全記事一覧
環境構築編
プログラムの作り方編