【独学CCNA】063.OSPFの動作の基本②
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます!
今回はOSPFの動作の流れを解説します。
- OSPFの動作概要
- OSPFの動作の流れ-後編-
- まとめ
前回はOSPFの流れの前半を解説しました。それでは、続きを見ていきましょう。
OSPFの動作の流れ-後編-
- ネイバー関係の確立
- LSDBの同期を行う
- LSAの交換
- アジャセンシー関係の確立と維持
3.LSAの交換
ExchangeステートとなりDBDパケットを交換した際、相手から受け取ったDBDパケットの中に
自身が持っていない情報が含まれていたり、持っている情報が更新されていた場合は相手から情報を貰う必要があります。
その場合は、LSRパケットを送信して相手にLSAを送ってもらうよう要求します。
LSRパケットを受信すると、その内容に合わせてLSUパケットを送信します。
LSUパケットはLSAの塊で、複数のLSAをまとめて送信するために用いられます。
LSUパケットを受信すると、受け取った情報をLSDBに登録します。
また、LSUを受信したことの確認応答としてLSAckパケットを送信します。
これらを繰り返し行っている状態をLoadingステートと言います。
4.アジャセンシー関係の確立と維持
ネイバー同士でLSAの交換が完了し、双方のLSDBが完全に動機が取れた状態をアジャセンシー関係(完全な隣接状態)といいます。
ネイバー関係はHelloパケットを交換しただけでLSAを交換していない状態、アジャセンシー関係はLSAを交換した状態です。
この状態をFullステートといいます。
Fullステートとなると、LSDB内の情報から最短経路を構築し、ルーティングテーブルに登録します。
情報交換から経路の構築まで完了することをコンバージェンスといいます。
一度コンバージェンスしたあとは基本的にはLSAの交換などは行わず、定期的にHelloパケットを送信し
ネイバーの生存確認のみを行います。
特に変化がなくても、30分に一度だけLSDBの同期を行います。
このような流れで、OSPFは自身以外のOSPFルータを探して情報交換を行っています。
更に、常にネイバーの生存を確認し続けることでネットワークの変化に素早く対応できるようになっています。
まとめ
- DBDの内容に合わせてLSAを交換する
- LSAの交換が完了した状態をアジャセンシー関係という
- コンバージェンスしたあとはネイバーの生存確認のみを行う
今回はOSPFの動作の流れの後半を紹介しました。
次回はここまでに登場したOSPFのパケットについて解説します。