【独学CCNA】091.VTP①
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
今回はVlanの設定情報を同期するVTPについて解説していきます。
- Vlanの設定がめんどくさい!
- VTP
- VTPではグループ分けができる
Vlanの設定がめんどくさい!
前回までの記事でVlanについて学習しました。Vlanの設定はそれぞれのスイッチで適切に行う必要がありました。(例えば、ネイティブVlanは隣り合うスイッチ同士でそろえておく必要があります。)しかし、ネットワークを構築する際にすべてのスイッチに個別にVlanの設定をするのは手間ですよね。それに、ネットワーク構築時だけでなくネットワークを運用している最中にVlanの構成を変更することもあるでしょう。例えば、新たなVlanグループを追加する場合を考えてみましょう。その新しいVlanグループと通信する可能性のあるすべてのスイッチに、Vlanの設定を追加する必要がありますね。これはかなりの手間です。手間がかかるということはミスも起こりやすいということで、良いことがありません。
そこでVTPが存在します。
VTPではこれらの手間を軽減してくれます。
VTP
VTPとはスイッチ同士がやり取りを行い、Vlan情報、設定を共有してくれるCisco独自のプロトコルです。
1台のスイッチに、Vlanの設定を行うだけで、そこで設定したVlan情報をその他のスイッチに転送し、その設定を反映させることができます。(このVlan情報を乗せた通信を「VTPアドバタイズメント」と呼びます。)
Vlan情報とはVlanの追加、名前の変更、削除といった情報です。
VTPではグループ分けができる
VTPはグループ分けをすることが可能です。このグループ名のことをVTPドメインと呼びます。
同じVTPドメイン同士でのみ、設定の共有を行います。スイッチ10台が同じVTPドメインに所属しているのであれば、9台分のVlan設定の手間を省くことができます。
今回はVTPの簡単な紹介をしました。
次回はより詳細にVTPについて学習していきましょう。