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【独学CCNA】084.IPv6のルーティング②
2022.04.29
Lv1

【独学CCNA】084.IPv6のルーティング②

本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はIPv6のルーティングについて説明しました。
今回はOSPFv3の設定コマンドについて説明します。

  • OSPFv3の設定コマンド
  • OSPFv3の設定確認コマンド
  • まとめ
  • 確認問題

OSPFv3の設定コマンド

OSPFv3の設定コマンドについて一部紹介します。

OSPFv3プロセスの起動

OSPFプロセスを起動するには以下のコマンドを実行します。
プロセスIDにはOSPFv2と同じように1~65535の値を指定します。
(config)#ipv6 router ospf <プロセスID>

ルータIDの設定

ルータにIPv4アドレスが設定されていない場合は、ルータIDを手動で設定する必要があります。
ルータIDを設定するコマンドはOSPFv2と同様です。ルータIDはIPv4アドレスと同じように「x.x.x.x」のように10進数で設定します。
(config-rtr)#router-id <ルータID>

OSPFv3のインターフェースでの有効化

OSPFv3はリンク単位で有効化します。そのため「network」コマンドは使用せず、インターフェースモードで有効化します。
プロセスIDにはOSPFv3プロセスを起動時に設定したものと同じプロセスIDを指定します。
エリアIDはそのインターフェイスが所属するエリアを指定します。
(config)#interface <インターフェイス>
(config-if)#ipv6 ospf <プロセスID> area <エリアID>

ほとんどOSPFv2とコマンドは変わらないことが分かりますね。
ただし、OSPFv3はインターフェースで有効化するという点については注意が必要です。

OSPFv3の設定確認コマンド

実は確認できる項目もOSPFv2とほとんど違いはありません。
そのためここではコマンドの紹介だけにとどめますが、実際に設定してパケットトレーサー等で確認してみてください。

まとめ

  • OSPFv3の起動を行うコマンドは(config)#ipv6 router ospf <プロセスID>である。
  • OSPFv3はインターフェース単位で有効化する必要がある。
  • OSPFv3の設定を確認するコマンドは、#show ipv6 ~で始まる。

確認問題

次のうち正しい選択肢を選んでください。

  1. OSPFv3の起動は、特権モードから実行する。
  2. OSPFv3はリンク単位で有効化する必要があるため、グローバルコンフィギュレーションモードで「(config)#ipv6 ospf <プロセスID> area <エリアID>」といったコマンドを実行する。
  3. OSPFv3において、プロセスIDには「0~65535」を使用する。
  4. IPv6のルーティングテーブルを確認するコマンドは「#show ipv6 route」である。
解答・解説
答え:4

1)OSPFv3の起動は、グローバルコンフィギュレーションモードから実行します。
2)「(config-if)#ipv6 ospf <プロセスID> area <エリアID>」コマンドはインターフェースモードで実行します。
3)OSPFv3において、プロセスIDにはOSPFv2と同様に「1~65535」を使用します。
4)正解です。IPv6のルーティングテーブルを確認するコマンドは「#show ipv6 route」です。


今回はOSPFv3のコマンドについて説明しました。
次回はVLANについて説明します。

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当連載を執筆している講師陣が所属するITスクールSAK

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