【独学CCNA】084.IPv6のルーティング②
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はIPv6のルーティングについて説明しました。
今回はOSPFv3の設定コマンドについて説明します。
- OSPFv3の設定コマンド
- OSPFv3の設定確認コマンド
- まとめ
- 確認問題
OSPFv3の設定コマンド
OSPFv3の設定コマンドについて一部紹介します。
OSPFv3プロセスの起動
OSPFプロセスを起動するには以下のコマンドを実行します。
プロセスIDにはOSPFv2と同じように1~65535の値を指定します。
(config)#ipv6 router ospf <プロセスID>
ルータIDの設定
ルータにIPv4アドレスが設定されていない場合は、ルータIDを手動で設定する必要があります。
ルータIDを設定するコマンドはOSPFv2と同様です。ルータIDはIPv4アドレスと同じように「x.x.x.x」のように10進数で設定します。
(config-rtr)#router-id <ルータID>
OSPFv3のインターフェースでの有効化
OSPFv3はリンク単位で有効化します。そのため「network」コマンドは使用せず、インターフェースモードで有効化します。
プロセスIDにはOSPFv3プロセスを起動時に設定したものと同じプロセスIDを指定します。
エリアIDはそのインターフェイスが所属するエリアを指定します。
(config)#interface <インターフェイス>
(config-if)#ipv6 ospf <プロセスID> area <エリアID>
ほとんどOSPFv2とコマンドは変わらないことが分かりますね。
ただし、OSPFv3はインターフェースで有効化するという点については注意が必要です。
OSPFv3の設定確認コマンド
実は確認できる項目もOSPFv2とほとんど違いはありません。
そのためここではコマンドの紹介だけにとどめますが、実際に設定してパケットトレーサー等で確認してみてください。
まとめ
- OSPFv3の起動を行うコマンドは
(config)#ipv6 router ospf <プロセスID>
である。 - OSPFv3はインターフェース単位で有効化する必要がある。
- OSPFv3の設定を確認するコマンドは、
#show ipv6 ~
で始まる。
確認問題
次のうち正しい選択肢を選んでください。
- OSPFv3の起動は、特権モードから実行する。
- OSPFv3はリンク単位で有効化する必要があるため、グローバルコンフィギュレーションモードで「
(config)#ipv6 ospf <プロセスID> area <エリアID>
」といったコマンドを実行する。 - OSPFv3において、プロセスIDには「0~65535」を使用する。
- IPv6のルーティングテーブルを確認するコマンドは「
#show ipv6 route
」である。
今回はOSPFv3のコマンドについて説明しました。
次回はVLANについて説明します。