【独学CCNA】021.ネットワークアドレスとブロードキャストアドレス
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回は2進数と10進数について説明しました。
今回はネットワークアドレスとブロードキャストアドレスについて説明します。
- ネットワークアドレスとブロードキャストアドレス
- 特殊なアドレスとは
- まとめ
- 確認問題
ネットワークアドレスとブロードキャストアドレス
ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは1つのネットワークに必ず1つずつ存在する特殊なアドレスです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
ネットワークアドレスとは
ネットワークアドレスはネットワーク自体を表しているアドレスです。
住所に例えると、住んでいるマンション名までを表しているものです。
前回まででIPアドレスにはネットワーク部とホスト部があるというところまで説明しました。
マンションに例えると、ネットワーク部が住所のマンション名まで、ホスト部が部屋番号ということになります。
ネットワークアドレスはIPv4アドレスのホスト部のビットを全て0にして表現します。
192.168.100.51/24というアドレスを例にして考えてみましょう。
前半24ビットがネットワーク部で、後半8ビットがホスト部となります。
ネットワークアドレスはこのように計算します。
また、同じネットワークアドレスに属している端末とは直接通信することが出来ますが、
異なるネットワークアドレスに属している端末とはルータやL3スイッチといったネットワーク層の機器を経由しないと通信することが出来ません。
ネットワークアドレスは今後扱うルーティングや、に使われています。
ブロードキャストアドレスとは
ブロードキャストアドレスはネットワーク内の全てのホストにパケットを送信するためのアドレスです。
先ほどのマンションの例に例えると、マンション内の全ての部屋に手紙を送るためのものになります。
ブロードキャストアドレスはIPv4アドレスのホスト部のビットを全て1にして表現します。
先ほど同様、192.168.100.51/24というアドレスを例にして考えてみましょう。
ブロードキャストアドレスはこのように計算します。
特殊なアドレスとは
ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは特殊なアドレスだと最初に説明しました。
これには「特殊な用途がある」という意味もあるのですが、実はネットワークアドレスとブロードキャストアドレスについては、ホストに割り当てることが出来ません。
先ほどのアドレスの例だと「192.168.100.0/24」や「192.168.100.255/24」は実際のコンピュータが使用するIPアドレスとして割り当てることが出来ないということです。
ネットワークアドレスやブロードキャストアドレス以外にもそのような特殊なアドレスがいくつか存在しますので、次回の記事で紹介します。
まとめ
- ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは、1つのネットワークに必ず1つずつ存在する。
- ネットワークアドレスはネットワーク自体を表すアドレスである。
- ブロードキャストアドレスはネットワーク内の全てのホストにパケットを送信するためのアドレスである。
- ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスはホストに割り当てることが出来ない。
確認問題
次のうち正しい選択肢を選んでください。
- ネットワーク内に、そのネットワークのネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを割り当てている機器がそれぞれ1つずつ必要である。
- ネットワークアドレスはネットワーク自体を表すアドレスであり、ホストに割り当てることは出来ない。
- ブロードキャストアドレスは特定のグループに参加しているホストにデータを送信するためのアドレスである。
今回はネットワークアドレスとブロードキャストアドレスについて説明しました。
次回はプライベートIPアドレスについて説明します。