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【基本情報技術者試験】午前試験・午後試験の概要
2022.11.29
Lv1

【基本情報技術者試験】午前試験・午後試験の概要

本シリーズでは基本情報技術者試験の学習と試験対策について紹介していきます。
本記事では、前回に引き続き、試験の概要説明となります。


基本情報技術者試験の試験形式

基本情報技術者試験では、以下の二種類の試験を受ける必要があります。

・午前試験
・午後試験

こちら、令和2年以前までの、試験日固定で実施していた際の名残で付いている名前になります。
過去は同一日の午前と午後で二種類の試験を受け、両方に合格することで資格取得となっておりました。

現在のCBT方式では、上記二試験とも合格が必要なのは変わりませんが、受験する日程が別日でも問題ありません。

また、試験名称が『午前』『午後』と付いているだけで、午前(午後)に受けなければならないという制約もありません。好きな時間帯に受けることが可能です。

日程的に『午後試験』を先に受けるというのも可能になっております。

※ですが上記のような状況はあくまでも『令和4年秋時点』のものであり、今後の世間情勢によって変わっていくことも考えられます。最新の状況はその都度IPAの公式ページ(https://www.jitec.ipa.go.jp/)をご確認いただくことを推奨いたします。

では、それぞれの試験の概要を説明したいと思います。

午前試験

午前試験は一問一答形式で、回答は選択肢から選ぶスタイルの問題形式となっています。
問題数は80問、合格ラインは60%(100点満点に換算して60点)とされています。

出題範囲

出題範囲について、一つずつ説明していきます。
※詳しくはIPAの公式ページでも試験範囲(カリキュラム)が公開されていますので、そちらでもご確認下さい。

・基礎理論
コンピュータの動作原理を理解するにあたっての基礎知識を問われます。
10進数や2進数、小数の考え方、論理回路などをはじめとして、確率や行列などの数学的な知識範囲も含みます。

・アルゴリズム
コンピュータは人間よりも素早く計算を行うことが出来ますが、では実際にどのような原理で計算を行っているのかの方法について問われます。

・ハードウェア
コンピュータ内部がどのような装置になっているか、また、内部の各装置がどのような仕組みを持っているかを問われます。

・ソフトウェア
コンピュータはハードウェアだけでは動かず、ソフトウェアというものがあって初めて役に立つ動きになります。OSをはじめとした関連知識について問われます。

・システム構成
コンピュータは1台だけで設置すると、その1台が故障すると何もできなくなってしまいます。対策のために予備のようなものを設置する場合があるのですが、その手法に関する事柄が問われます。

・データベース
各種データを保存するために『データベース』と呼ばれるものを設置することがあります。データベースとは何か、また、データベースを操作するための必要知識について問われます。

・ネットワーク
コンピュータは、『ネットワーク』という繋がりを持つことで他のコンピュータと繋がることが出来ます。インターネットも、ネットワークの一つです。ネットワークに関する様々な知識が問われます。

・セキュリティ
『コンピュータウイルス』という言葉は昨今では有名なものですが、コンピュータを使用していると様々な脅威に晒される恐れがあります。どんな種類の脅威があるのか、また、どんな対策があるのかが問われます。

・開発技術
何かを作る時には推奨手順というものがあるものだと思いますが、ソフトウェアを開発するときにも推奨手順のようなものがあります。その手順や考え方について問われます。

・プロジェクトマネジメント
何かを作る時には、スケジュールやコスト、リスクや品質を気にして作る必要がありますが、ITの世界でも同様とされています。どのように仕事を進めていけばよいか、その考え方について問われます。

・ストラテジ
ITビジネスという言葉がありますが、ITはビジネスとして様々なところで使われています。企業の中でITを取り入れる際の考え方や、ITに関する法律について問われます。

以上が試験範囲となります。

非常に多岐に渡っていると思われたのではないでしょうか。
本ブログでは一つずつ章ごとに分けて解説していきますので、慌てずに学習を進めていきましょう。

では次に、午後試験について説明します。

午後試験

午後試験は長文形式で、回答は選択肢から選ぶスタイルの問題形式となっています。
それぞれの大問に小問がいくつかあります。
出題範囲としては上記の午前試験のものと同じではありますが、位置付けとしては応用問題という雰囲気になります。
ただし、午前試験には問われなかった『プログラミング』に関する知識を問う問題があり、そちらの対策も必須となってきます。

大問が全部で11題あり、全部で5題を回答する必要があります。
必須の大問もあり、以下の通りとなっています。

・必須問題
情報セキュリティ(20点)
アルゴリズム(25点)

・選択問題1(15点×2題)
下記から2題選択
ソフトウェア、ハードウェア、データベース、ネットワーク、マネジメント、関連法規 など

・選択問題2(25点)
下記から1題選択
C言語、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト

以上5題、合計100点となります。
合格ラインは60点とされています。

午後試験でどの問題を選択すればよいかは、午前試験対策学習をしている中で得意分野を見つけて決めていけば良いと思いますが・・・詳しくは当ブログの午後試験編の範囲で、いずれご説明していこうと思います。

以上、午前試験と午後試験の概要および出題範囲に関しての説明でした。
次回の記事から、実際に学習範囲に入っていきます。