【独学CCNA】065.OSPFで使用される3つのテーブル
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます!
今回はOSPFの3つのテーブルについて解説します。
- OSPFの3つのテーブル
- まとめ
OSPFの3つのテーブル
前回はOSPFでの5つのパケットについて解説しました。
今回は、OSPFで作成される3つのテーブルについて解説します。
OSPFでは、隣接したルータ間でネイバー関係を構築し情報交換を行います。
その中で収集した情報を収めるテーブルを各ルータが作成し、情報を制御します。
そのテーブルが以下の3つです。
1. ネイバーテーブル
2. トポロジーテーブル(LSDB)
3. ルーティングテーブル
それぞれのテーブルの役割を1つずつ説明していきます。
1. ネイバーテーブル
ネイバーテーブルは、OSPFのネイバーの情報を収めるテーブルです。
Helloパケットを交換し、ネイバー関係を構築したルータの情報の一覧が格納されています。
ネイバー関係を構築するためには、以下の条件がルータ間で一致している必要があることも抑えておきましょう。
- Helloインターバル
- Deadインターバル
- サブネットマスク
- エリアID
- スタブフラグ(CCNAでは扱わないオプション)
- 認証情報(CCNAでは扱わないオプション)
2. トポロジーテーブル(LSDB)
トポロジーテーブルは、ネイバーと交換したLSAを格納するテーブルです。
LSRパケットやLSUパケットを使ってネイバーから収集したLSAを格納します。
格納したLSAは、経路情報を作成するために用いられます。
3. ルーティングテーブル
ルーティングテーブルは、収集したLSAから作成した経路情報を記載するテーブルです。
ルータはパケットを転送する際、ルーティングテーブル上の経路情報を参照して転送先を決定します。
OSPFでは、収集したLSAをもとにダイクストラのアルゴリズムを使用してコストが最も小さな経路を
最適な経路としてルーティングテーブルに格納しています。
このルーティングテーブルは、上2つのテーブルと異なりOSPF独自のものではなく、ルータが持つテーブルです。
他のルーティングプロトコルなども同様に使用しています。
まとめ
- OSPFでは以下の3種類のテーブルを作成する
- ネイバーテーブル
- トポロジーテーブル(LSDB)
- ルーティングテーブル
今回はOSPFで用いられる3つのテーブルについて解説しました。
次回はOSPFの動作の中で登場する8つのステータスについて解説します。
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