Infra Engineer

【独学CCNA】103.スパニングツリープロトコル(STP)①
2022.09.12
Lv1

【独学CCNA】103.スパニングツリープロトコル(STP)①

本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
今回はスパニングツリープロトコル(STP)について説明していきます。

  • スパニングツリープロトコルはなぜ必要なのか
  • スパニングツリープロトコルの内容

スパニングツリープロトコルはなぜ必要なのか

スパニングツリープロトコルの説明の前に以下のような構成を考えてみてください。

上の画像の中でホストAがL2でのブロードキャストを送信した場合を考えてみます。

このとき、ブロードキャストを受け取ったスイッチAはすべてのポートに対してブロードキャストフレームを転送します。

それを受け取ったスイッチB、スイッチCも同様にブロードキャストフレームを転送することになります。

ブロードキャストがこの3台のスイッチの中でぐるぐる回り続けることになってしまいました。
このブロードキャストのループのことを「ブロードキャストストーム」と呼びます。

スパニングツリープロトコル(STP)はこのブロードキャストストームを起こさないようにするためのプロトコルです。

スパニングツリープロトコルの内容

スパニングツリープロトコルがブロードキャストストームを防ぐためのものだとわかりました。
では、どうやって防いでいるのかを見てみます。

パケットトレーサーにてスイッチを3台接続してしばらく待ってみます。
すると以下の状態になりました。

緑の△は通信が可能な状態で、オレンジの○は通信が不可能な状態です。
スイッチAとスイッチBの接続の間だけオレンジの○があり、通信が不可能な状態になっています。

実はこの一部通信不可能な状態を作り、スイッチ同士のループを無くすプロトコルがスパニングツリープロトコルです。
スイッチの環状接続が無ければ、ブロードキャストストームも発生しません。

ちなみにciscoのCatalystスイッチではSTPはデフォルトで有効になっているため、特別な設定は必要ありません。

以上スパニングツリープロトコルの説明でした。

次回の記事ではスパニングツリープロトコルについてより詳細に説明します。

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当連載を執筆している講師陣が所属するITスクールSAK

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