【独学CCNA】086.アクセスポートとトランクポート
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
今回はアクセスポートとトランクポートについて説明します。
- アクセスポートとトランクポートとは
- アクセスポート
- トランクポート
- まとめ
アクセスポートとトランクポートとは
アクセスポートとトランクポートとはVlanの設定をした際のポートの種類です。
Vlanの設定がされたL2スイッチでは、すべてのポートがアクセスポートかトランクポートとなっています。デフォルトではすべてのポートがVlan1のアクセスポートとなっていることが多いです。
アクセスポート
アクセスポートとは1つのVlanに所属しているポートにです。Vlanが複数存在しているスイッチは仮想的に複数のスイッチがあると考えることができますが、その中の一つのスイッチに接続しているポートだと考えることができます。PCなどの端末をスイッチに接続する場合にはアクセスポートに接続します。
アクセスポートに入ってきた通信はそのアクセスポートが所属するVlanと異なるVlanには通信が届きません。
アクセスポートに接続されたリンクをアクセスリンクと呼びますが、アクセスリンクは自身と同じVlanの通信しか通さないと覚えておきましょう。
トランクポート
トランクポートとは複数のVlanに所属している少し特殊なポートです。アクセスポートとは違い複数のVlanの通信を通すことができます。ブロードキャストドメインを分けることが目的のVlanで、なぜVlanにかかわらず通信を通すポートを用意する必要があるのでしょうか。以下の構成で考えてみましょう。
この場合、スイッチAとスイッチBで2つのVlanの通信を通す必要があるため、スイッチ同士の配線が2本必要ですね。
2本だけならば良いかもしれませんが、Vlanがさらに多くなってくると大変です。
ここで一本のリンクで、すべてのVlanの通信を通すことができるトランクポートというものをを利用するメリットがでてきました。
トランクポートを使うと一本のリンクにまとめることができます。
トランクポートに接続されたリンクをトランクリンクと呼びますが、トランクリンクはすべてのVlanの通信を通すと覚えておきましょう。
(ちなみに、トランクポート内を通った通信がアクセスポートに出ていく際には、どのVlanに所属している通信なのかを判断する必要があります。しかしトランクポートを通ってきた通信の所属しているVlanをどうやって見分けているのでしょうか。この見分け方を決めるプロトコルをトランキングプロトコルといいます。トランキングプロトコルについては次回解説します。)
まとめ
- Vlanで使用するポートはアクセスポートとトランクポートのどちらかになる
- 基本的にはアクセスポートを使用する
- 複数のVlanの通信をまとめて通したいリンクにはトランクポートを使用する
今回はアクセスポートととラングポートについて解説しました。
次回はトランキングプロトコルの解説をします。