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【独学CCNA】077.16進数とは
2022.02.28
Lv1

【独学CCNA】077.16進数とは

本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はIPv6の概要について説明しました。
今回は16進数について説明します。

    • 16進数とは
    • 16進数の必要性
    • IPv6アドレスと16進数
    • まとめ
    • 確認問題

16進数とは

16進数とは2進数や10進数のように数の表現の仕方の1つです。
2進数では1つの桁で0か1の2パターンの数値を表現できます。
10進数では1つの桁で0~9の10パターンの数値を表現できます。
同様に、16進数では1つの桁で0から15までの16パターンの数値を表現する必要があります。
0~9までの数字と、10以降はアルファベットに置き換えてAからFまでのアルファベットの計16個の英数字を使います。
下に10進数、2進数、16進数の対応表を示します。

16進数で16以上の数を表現したい場合は、10,11,12…1A,1B…と表記します。

16進数の必要性やメリット

16進数はコンピュータで扱われる2進数との親和性がよく、変換が容易なために使われています。
上表でも示したように、16進数の1桁で表現出来る数は、2進数4桁で全て表記出来ていることが分かります。
また、16進数の桁が繰り上がる時は2進数の桁も繰り上がります。当然どれだけ大きな桁数になってもこれは変わりません。

さらに、2進数に比べて16進数は桁が分かりやすい、という点もメリットです。
例えば10進数の「256」、「1024」、「4096」という数をそれぞれ2進数と16進数で表現してみましょう。

2進数では「100000000」、「10000000000」、「1000000000000」となります。
桁が多すぎて、桁を数えるだけで一苦労です。
一方、16進数で表現すると、「100」、「400」、「1000」となります。
桁が大きくなりすぎず、10進数と比べて桁数もあまり変わらないため、数字の大きさが理解しやすいですね。

人間にとってもわかりやすく、コンピュータにとってもわかりやすい数の表記が16進数というわけです。

IPv6アドレスと16進数

IPv4アドレスのアドレス長は32ビットですので、何とか2進数を10進数に変換して考えることが出来ていました。
しかし、IPv6アドレスのアドレス長は128ビットもあります。
IPv6アドレスを10進数で表現しようとすると、IPv4アドレスですら大変だった2進数を10進数に変換する作業量が単純に4倍に膨れ上がります。
そこでIPv6アドレスは人間にもコンピュータにもわかりやすいように、16進数を用いてこのような表記をすることになっています。
2001:0db8:1234:5678:90ab:cdef:0000:0000
16進数は日常生活ではあまり見慣れない表現ですが、ITの世界ではよく使われる表現ですので是非抑えておいてください。

まとめ

      • 16進数では0~9,A~Fを使って0から15までの16パターンの数値を表現できる。
      • 16進数は2進数との親和性がよく、変換が容易である。16進数の1桁で表現出来る数は、2進数4桁で全て表記出来る。
      • 16進数は人間にとってもわかりやすく、コンピュータにとってもわかりやすい数である。

確認問題

次の2進数を16進数に、16進数を2進数に変換してみましょう。。

        1. 2進数「1011」
        2. 2進数「01101100」
        3. 16進数「D7」
        4. 16進数「2022」
解答・解説
1)16進数「B」
2)16進数「6C」
4ビットずつ分けて考えてみましょう。
前半の「0110」は16進数「6」に相当し、後半の「1100」は16進数「C」に相当します。
3)2進数「11010111」
1桁ずつ分けて考えてみましょう。
前半の「D」は2進数「1101」に相当し、後半の「7」は2進数「0111」に相当します。
4)2進数「10000000100010」
16進数「2」は2進数「0010」と表記し、16進数「0」は2進数「0000」と表記します。
よって、「0010 0000 0010 0010」となりますが、上2桁が0となっています。
10進数の「百」を「0100」と表記しないのと同様に、上2桁の0を解答では省略しています。

今回は16進数について説明しました。
次回はIPv6の表記について説明します。

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当連載を執筆している講師陣が所属するITスクールSAK

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