【独学CCNA】077.16進数とは
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はIPv6の概要について説明しました。
今回は16進数について説明します。
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- 16進数とは
- 16進数の必要性
- IPv6アドレスと16進数
- まとめ
- 確認問題
16進数とは
16進数とは2進数や10進数のように数の表現の仕方の1つです。
2進数では1つの桁で0か1の2パターンの数値を表現できます。
10進数では1つの桁で0~9の10パターンの数値を表現できます。
同様に、16進数では1つの桁で0から15までの16パターンの数値を表現する必要があります。
0~9までの数字と、10以降はアルファベットに置き換えてAからFまでのアルファベットの計16個の英数字を使います。
下に10進数、2進数、16進数の対応表を示します。
16進数で16以上の数を表現したい場合は、10,11,12…1A,1B…と表記します。
16進数の必要性やメリット
16進数はコンピュータで扱われる2進数との親和性がよく、変換が容易なために使われています。
上表でも示したように、16進数の1桁で表現出来る数は、2進数4桁で全て表記出来ていることが分かります。
また、16進数の桁が繰り上がる時は2進数の桁も繰り上がります。当然どれだけ大きな桁数になってもこれは変わりません。
さらに、2進数に比べて16進数は桁が分かりやすい、という点もメリットです。
例えば10進数の「256」、「1024」、「4096」という数をそれぞれ2進数と16進数で表現してみましょう。
2進数では「100000000」、「10000000000」、「1000000000000」となります。
桁が多すぎて、桁を数えるだけで一苦労です。
一方、16進数で表現すると、「100」、「400」、「1000」となります。
桁が大きくなりすぎず、10進数と比べて桁数もあまり変わらないため、数字の大きさが理解しやすいですね。
人間にとってもわかりやすく、コンピュータにとってもわかりやすい数の表記が16進数というわけです。
IPv6アドレスと16進数
IPv4アドレスのアドレス長は32ビットですので、何とか2進数を10進数に変換して考えることが出来ていました。
しかし、IPv6アドレスのアドレス長は128ビットもあります。
IPv6アドレスを10進数で表現しようとすると、IPv4アドレスですら大変だった2進数を10進数に変換する作業量が単純に4倍に膨れ上がります。
そこでIPv6アドレスは人間にもコンピュータにもわかりやすいように、16進数を用いてこのような表記をすることになっています。
2001:0db8:1234:5678:90ab:cdef:0000:0000
16進数は日常生活ではあまり見慣れない表現ですが、ITの世界ではよく使われる表現ですので是非抑えておいてください。
まとめ
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- 16進数では0~9,A~Fを使って0から15までの16パターンの数値を表現できる。
- 16進数は2進数との親和性がよく、変換が容易である。16進数の1桁で表現出来る数は、2進数4桁で全て表記出来る。
- 16進数は人間にとってもわかりやすく、コンピュータにとってもわかりやすい数である。
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確認問題
次の2進数を16進数に、16進数を2進数に変換してみましょう。。
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- 2進数「1011」
- 2進数「01101100」
- 16進数「D7」
- 16進数「2022」
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今回は16進数について説明しました。
次回はIPv6の表記について説明します。