【独学CCNA】041.CiscoIOSの操作に役立つコマンド

kawashima

ゼロからのCCNA独学講座

本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます！
今回は覚えておくと役立つ便利なコマンドを紹介します。

操作に役立つコマンド
まとめ
確認問題

操作に役立つコマンド

前回まで、CiscoIOSを操作して2つのルータ間で疎通確認を行うところまで解説しました。
今回はCiscoIOSの操作に役立つコマンドを3つ紹介します。

showコマンドの表示行数を変更する

Ciscoのshowコマンドや?キーでのコマンド表示では、画面に表示される行数が決まっています。
ですので、デフォルトの状態ではshow running-configなどの表示結果が長くなるコマンドでは、表示途中で「–More–」という表記で中断するようになっています。
しかし、Tera Termなどの機能でCLIに表示される内容をログとして残す場合、中断表示が入るとあとからログを確認するときの邪魔になってしまいます。
そこで、画面に表示する行数を変更するコマンドとして、terminal lengthコマンドが用意されています。

Router#terminal length <行数指定>

ただし、実際に使用する場合は行数に0を指定する事が多いです。terminal lengthコマンドの場合、行数に0を指定するとコマンドの結果表示を中断せずに全て画面に表示するようになります。
ただし、このコマンドは現在ログインしているセッションのみに影響します。（startup-configなどに残すことはできません。）
ですので、ログ取得などを行う際は毎回忘れずに実行しておきましょう。

showコマンドの表示内容を絞り込む

show running-configなどの内容は多岐に渡ります。一部の内容のみ確認したい場合、全体を表示してから該当部分を探すのは少々骨が折れます。
そこで、showコマンドの内容を絞り込んで表示する手段として、|（パイプ）が用意されています。

Router#<showコマンド> | <絞り込み指示> <指定文字列>

showコマンド部分には、通常通りshow running-configなどを入力します。絞り込み指示には、以下のようにいくつかの表現が使えるようになっています。

例えば、show running-configの表示内容からinterfaceの内容のみを取得する場合は以下のように| sectionを用います。

様々なshowコマンドで使えますので、実際に試してみてください。

自動ログアウトを無効化する

CiscoIOSでは、コンソール接続やVTY接続を行った際、デフォルトでは10分間何も操作しなければ自動ログアウトするようになっています。
操作しないままでもログイン状態が維持されると、他の人にPCを操作された場合に不正に操作されてしまう恐れがあります。
ですが、検証環境のような自身しか作業しないような環境では少々不便に感じる場面もでてきます。
そこで、自動ログアウト時間を設定する、exec-timeoutコマンドが用意されています。

Router(config)#line console 0
Router(config-line)#exec-timeout <分> <秒>
Router(config)#line vty 0 4
Router(config-line)#exec-timeout <分> <秒>

分と秒で自動ログアウトまでの時間を指定することが出来ます。分と秒、双方に0を指定することで、自動ログアウトを無効化することができます。
また、コマンドの先頭にnoをつけたno exec-timeoutコマンドでも同様に自動ログアウトを無効化することができます。
短時間に何度もログインを行う環境などで試してみましょう。
ただし、本番環境での実行には気をつけましょう。

今回紹介した3つのコマンドは、CCNAの試験には直接登場しません。ですが、Cisco機器を扱う上で無くてはならないコマンドです。
ぜひ覚えて使えるようになっておきましょう。