【独学CCNA】058.アドミニストレーティブディスタンス
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はダイナミックルーティングの用語について説明しました。
今回はアドミニストレーティブディスタンスについて説明します。
- アドミニストレーティブディスタンス値とは
- 経路の優先順位
- まとめ
- 確認問題
- ロンゲストマッチ
- アドミニストレーティブディスタンス値
- メトリック
- アドミニストレーティブディスタンス値はどのルーティングプロトコルから得た経路を優先するかを判断する基準である。
- アドミニストレーティブディスタンス値は、小さいほど信頼性が高いと判断され優先される。
- ルーティングでは経路決定の優先順位を決める基準は3つ存在する。
- アドミニストレーティブディスタンス値が大きいほど信頼性は高い経路であると判断される。
- アドミニストレーティブディスタンス値は、同じ宛先・サブネットマスクの経路情報を取得した場合、どの経路情報をルーティングテーブルに採用するかの優先順位である。
- OSPFのアドミニストレーティブディスタンス値は130で、RIPの120よりも大きい値である。
アドミニストレーティブディスタンス値とは
1台のルータには複数のルーティングプロトコルを動作させることも出来ます。
また、スタティックルートとダイナミックルートを混在させることも出来ます。
Cisco機器にはこのような場合、1つの宛先についてどのルーティングプロトコルから得た経路を優先するかを判断する基準があり、これをアドミニストレーティブディスタンス値といいます。
Cisco機器におけるデフォルトのアドミニストレーティブディスタンス値は以下の表のようになっています。
他にもルーティングプロトコルは存在しますが、CCNAの範囲で主に扱うものを挙げています。
アドミニストレーティブディスタンス値は、小さいほど信頼性が高いと判断され優先されます。
例えば、RIPとOSPFで、ある1つの経路について学習した場合を考えてみましょう。
アドミニストレーティブディスタンス値はRIPが120、OSPFが110のため、OSPFによって学習された経路がルーティングテーブルに登録されます。
経路の優先順位
経路決定の優先順位を決める基準は3つ存在します。
ロンゲストマッチとは、転送するための宛先ネットワークがルーティングテーブルに複数ある場合に、宛先ネットワークのネットワーク部のビットが最も長く一致するルートがパケットの転送先として選択されるルールです。
ロンゲストマッチは、ルーティングテーブルに登録されている経路情報から最適経路を選択する際の基準です。
アドミニストレーティブディスタンス値とメトリックは、ルーティングテーブルに経路情報を登録する際の基準として使われます。
まとめ
確認問題
次のうち正しい選択肢を選んでください。
今回はアドミニストレーティブディスタンスについて説明しました。
次回はスタティックルーティングの設定について説明します。