【独学CCNA】057.ダイナミックルーティングの用語
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はルーティングアルゴリズムについて説明しました。
今回はダイナミックルーティングの用語について説明します。
- メトリック
- アドバタイズ
- コンバージェンス
- クラスレスルーティングプロトコル
- まとめ
- 確認問題
- メトリックとは、宛先ネットワークに到達するまでの最適経路を判断する基準になる値である。
- アドバタイズとは、ネットワークを管理するために必要なルート情報などを隣接ルータに通知することである。
- ダイナミックルーティングにおいてルータ同士で交換しているルート情報をルーティングアップデートという。
- コンバージェンスとは、全てのルータが最新の経路情報を認識出来ている状態のことをいう。
- クラスレスルーティングプロトコルとは、ルーティングアップデートにサブネットマスクの情報を含めることが出来るルーティングプロトコルのことをいう。
- ある1つのルーティングプロトコルで複数の経路を取得した際には、最もメトリックの小さい経路が最適経路として判断される。
- OSPFはクラスフルルーティングプロトコルに分類され、ルーティングアップデートにサブネットマスクの情報を含められない。
- コンバージェンスとは、ルーティングに必要な情報を隣接ルータに通知することである。
メトリック
メトリック(Metric)は、宛先ネットワークに到達するまでの最適経路を判断する基準になる値です。
ルーティングプロトコルでルートの情報をやり取りする際に、ある宛先ネットワークへのルート情報が同じルーティングプロトコルで複数伝わってくることがあります。
この際に、どれが最適経路なのかを判断する基準として用いられるのがメトリックです。
受け取ったルート情報の中で最もメトリックの小さいルートが最適経路として判断され、ルーティングテーブルに登録されることになります。
メトリックはルーティングプロトコルによって以下のように計算方法が異なります。
ルータでは複数のルーティングプロトコルを動作させることも出来ます。
しかし、ルーティングプロトコルによってメトリックの計算方法が異なるため、それぞれ最適経路が異なる可能性があります。
どのルーティングプロトコルの計算結果を優先するかを判断する基準として、アドミニストレーティブディスタンス値というものがあります。
アドミニストレーティブディスタンス値については次回の連載で詳しく説明します。
アドバタイズ
アドバタイズ(Advertise)とは、ネットワークを管理するために必要なルート情報などを隣接ルータに通知することです。
また、ダイナミックルーティングでルータ同士が交換しているルート情報をルーティングアップデートといいます。
ルーティングプロトコルによってアドバタイズの方法やタイミングは異なります。
コンバージェンス
コンバージェンス(Convergence)とは、ルータ間でのルーティングアップデートのやり取りの結果、全てのルータが最新の経路情報を認識出来ている状態のことをいいます。
ルーティングプロトコルやネットワークの規模によってコンバージェンスまでの時間は異なります。
コンバージェンスまでにかかる時間をコンバージェンス時間(Convergence Time)といいます。
クラスレスルーティングプロトコル
クラスレスルーティングプロトコルとは、ルーティングアップデートにサブネットマスクの情報を含めることが出来るルーティングプロトコルのことをいいます。
クラスレスルーティングプロトコルの例として、RIPv2・OSPF・IS-IS・EIGRP・BGPなどが挙げられます。
一般的にはクラスレスルーティングプロトコルが用いられますが、ルーティングアップデートにサブネットマスクの情報を含められないプロトコルも存在します。
これをクラスフルルーティングプロトコルといい、例としてRIPv1などが挙げられます。
クラスフルルーティングプロトコルは、可変長サブネットマスクを使用することが出来ません。
まとめ
確認問題
次のうち正しい選択肢を選んでください。
今回はダイナミックルーティングの用語について説明しました。
次回はアドミニストレーティブディスタンスについて説明します。