【独学CCNA】049.ルーティングの際のルール
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます!
本記事ではルーティングのルールついて説明していきます。
- 1.ルーティングテーブルに存在しない宛先
- 2.ロンゲストマッチ
- 3.デフォルトルート
- まとめ
- 確認問題
1.ルーティングテーブルに存在しない宛先
ルーティングのルールとして、ルーティングテーブルに情報が無いネットワーク宛のパケットを受け取った場合には転送先が不明な為当該パケットを破棄します。
(一つ前の記事を読んだ方はすでに見たことのあるルールだと思います。)
2.ロンゲストマッチ
ルーターAで 10.10.10.30 宛のパケットを受け取った場合次に向かうべきネクストホップは必ずルーターDと判断されます
これはロンゲストマッチ(最長一致)のルールに従ってネクストホップが判断されるためです。
宛先ネットワークのネットワーク部が一致している中で、ネットワーク部が最長のものを最適な経路として採用します。
これは住所として
A 東京都
B 東京都台東区
C 東京都台東区秋葉原
と3つ並んでいる場合と似ています。「東京都台東区秋葉原」に行きたい時にはABCの中からCのを選択しますし、「東京都新宿」に行きたい時にはAの経路を選択します。
3.デフォルトルート
ルーターのルールとしては少し違うかもしれませんが、デフォルトルートも紹介しておきます。
宛先アドレスのネットワーク部が0というルーティングです。
この場合、ネットワーク部がないことによって、どのような宛先IPであってもこのルーティングに当てはまることになります。
インターネットを利用する際などは、通信先が無数にあるため、デフォルトルートを使って経路をつくることが多いです。
デフォルトルートをルーティングテーブルに追加しても、ロンゲストマッチのルールによって、既にルーティングテーブルに登録されている他の経路には影響がありません。本来破棄されるはずだったパケットを破棄させないようにするためのものだと思ってください。
まとめ
・ルーターはルーティングテーブルに情報が無いネットワーク宛のパケットを破棄する。
・複数のルーティングに一致した場合、ロンゲストマッチのルールでルーティングを選択する
・デフォルトルートにはすべての宛先が当てはまる。
確認問題
ルーターが受け取ったパケットの宛先として当てはまる経路がいくつもルーティングテーブルに存在した場合のルーターの挙動について、
以下の選択肢から正しいものを選んでください。
- 当該パケットを破棄する
- 当該パケットを当てはまるすべてのネクストホップアドレスに送信する
- 当該パケットをロンゲストマッチで選択された一つのネクストホップアドレスのみに送信する。
今回はルーティングのルールについて紹介しました。
次回はスタティックルーティングとダイナミックルーティングについて学習していきます。