【独学CCNA】025.サブネット
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はプライベートアドレスについて説明しました。
今回はサブネットについて説明します。
- サブネット化とは
- サブネット化のメリット
- まとめ
- 確認問題
サブネット化とは
サブネット化とは、1つの大規模なネットワークを、複数の小さなネットワーク(サブネット)に分割することです。
IPアドレスのネットワーク部を拡張することで、ネットワークの分割を行います。
大きな1つのネットワークだけで管理せず、どうしてサブネット化を行うのでしょうか。
サブネット化のメリット
サブネット化を行うことで次のようなメリットがあります。
- ブロードキャストの制御
- セキュリティの向上
- IPアドレスの節約
ブロードキャストの制御
ブロードキャストとは同一ネットワーク内に対して出す通信のことです。
例えば、前回説明したARP要求にも使いましたね。
同一ネットワーク内の機器の台数が増えるとブロードキャストを送信する先が増え、本来必要のないはずの機器にもブロードキャストを送る必要が発生してしまいます。
そこでネットワークを小さく分割することで、ブロードキャストを送信する範囲を小さくし、余計な通信を減らすことが出来ます。
セキュリティの向上
社内ネットワークを大きな1つのネットワークで管理しているとしましょう。
同一ネットワーク内の端末はスイッチングハブなどを介して直接通信することが出来てしまいますので、ある部署の重要なデータが他部署の端末から見られてしまう恐れがあります。
例えば人事部の人事評価を他部署の端末から見ることが出来てしまうのはセキュリティ上よろしくないわけです。
そこで部署毎に小さくネットワークを分割することで、他部署の端末から人事部のデータへのアクセスを制限することが出来るようになります。
IPアドレスの節約
他には、IPアドレスの節約が出来るといったメリットもあります。
172.16.0.0/16を割り当てられたネットワークに200台のコンピュータを接続しているとしましょう。
172.16.0.0/16のネットワークには最大で65534台の機器を接続することが出来ます。
このネットワークでは65000以上のIPアドレスが無駄になってしまっているわけです。
次にこのネットワークをサブネット化し、172.16.0.0/24としてみましょう。
172.16.0.0/24のネットワークには最大で254台の機器が接続できます。
無駄になってしまっているIPアドレスは50台分程度になりました。
このようにネットワークの規模に合わせてネットワークを小さく分割することで、効率よくIPアドレスを割り振ることが出来ます。
まとめ
- サブネット化とは、1つの大規模なネットワークを、複数の小さなネットワーク(サブネット)に分割することである。
- サブネットを分割することで、ブロードキャストの制御・セキュリティの向上・IPアドレスの節約等のメリットがある。
確認問題
次のうち正しい選択肢を選んでください。
- サブネット化とは複数のネットワークを1つの大きなネットワークにまとめることである。
- サブネット化することで、本来必要のない機器に送っている余計な通信を減らすことが出来る。
- サブネット化はIPアドレスのホスト部を拡張することで行う。
今回はサブネット化について説明しました。
次回はサブネット化について詳しく説明します。