【独学CCNA】030.TCPその1
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます!
前回はポートについて説明しました。
本記事ではTCPについて説明していきます。
- TCPとは
- TCPの特徴
- TCPの通信の流れ
- TCPのヘッダ情報
- まとめ
TCPとは
TCPとはOSI参照モデル4層で使用される、通信のプロトコルの一つです。同じく第4層で使用されるプロトコルにはUDPがありますが、UDPについては別の記事で学習します。
トランスポート層の記事でも少し話しましたが、TCPを利用した通信ではデータがしっかり届いているかの確認応答を行うことによって、「データが何らかの影響でうまく届かなかった際にそれを再送する。」というような動作をすることができます。
なので、信頼性が重要な通信(メールや、ファイル転送など)でよく利用されています。
TCPの特徴
・データの順番を制御できる。
データの順番が入れ替わって送られてきてもそれを正しい順で読み取ることができます。
・確認応答の実施
お互いに通信がうまくいっているかの確認応答を行っています。
・信頼性の確保
データがうまく届かなかった場合に、それに気づき再送することができます。
・ウィンドウによるフロー制御
受信側のバッファの許容量を超えないように通信を制御します。
・コネクション型
相手とのコネクションを確立してから通信を始めます。
TCPの通信の流れ
1. 相手にデータを送信する前に3ウェイハンドシェイクという技術で、コネクションを確立します。いきなりデータを相手に投げつけることはしないです。
2. コネクションが確立したら、本来行いたかったデータのやり取りを始める。
3. データは小分けで送信するが、そのたびに相手から受け取りの応答のデータが返ってくる。
4. 目的のデータの送信が終わったら確立していたコネクションを切断する。新たに通信を行いたい場合はまた1から始める。
3ウェイハンドシェイク
TCPではデータのやり取りを開始する前に、機器同士が確認応答のやり取りをします。
この、本来の通信前に行う確認応答のことを3ウェイハンドシェイクと言います。
3ウェイハンドシェイクによってコネクションが確立した状態になります。
3ウェイハンドシェイクについてはヘッダの中にあるコントロールビットを使用します。
ビットも含めた3ウェイハンドシェイクの細かい動作は次回の記事でお話しします。
TCPのヘッダ情報
ヘッダ情報の詳細については次回の記事で話します。
まとめ
・TCPはOSI参照モデル第4層でのプロトコルである。
・TCPはデータごとに届いたことを確認するため、信頼性が高い。
・TCPは通信のはじめに3ウェイハンドシェイクという技術でコネクションを確立する。
確認問題
以下の選択肢から正しいものを選んでください。
- TCPのヘッダの中で、宛先ポート番号は15ビットである。
- TCPはOSI参照モデルの第3層で使用される。
- TCPは抜け落ちたデータを再送する機能をもつ。
今回はTCPを紹介しました。
次回はTCPについてより詳しく学んでいきます。