【独学CCNA】029.ポート番号
ゼロからのCCNA独学講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます!
前回はトランスポート層について説明しました。
本記事ではポート番号について説明していきます。
- ポートとは
- ポートの分類
- 有名なポート
- ポートを閉じる必要
- まとめ
ポートとは
PCでは様々なアプリケーションが同時に起動しています。それらのアプリケーションはそれぞれ通信を行っています。外からデータが入ってきた際にそのデータがどのアプリケーションに向けた通信なのかを判断するために使用するものがポートになります。
ポートはPCが外部との通信する際に使用する扉のようなもののことです。どの扉からデータが入ってきたかによって、そのデータがどのアプリケーションに向けた通信なのかを判断しています。
お店で従業員用の扉とお客さん用の扉が分かれているのと似ているかもしれません。お店に従業員用の扉から入ってしまうと、客としての扱いを受けることはできませんよね。
ちなみにこの例では扉は2つですが、PCの扉(ポート)はもっと多いです。
ポートの分類
ポートにはそれぞれ番号が一意に割り振られています。そしてその中でも0-1023番までをウェルノウンポート(well-known ports)と言い、よく使われるサービスのポートはこの中にあります。
また、1024-49151までを登録ポート(registered port)とも呼びます。ウェルノウンポートと登録ポートはICANNという団体のIANAという部門が用途を指定しています。
49152-65535までのポートは特に使い道がさだめられているわけではないので、個人で自由に設定してよいポートとなっています。新たにポートを利用したい場合にはこちらの範囲の番号のポートを使うとよいでしょう。
ちなみに、番号49151以下のポートも個人でサービスの割り振りを設定することができるのですが、特殊なポートの割り振りをしてしまうと、通信相手との設定がずれてしまい、様々な通信に影響を及ぼすことがあります。そのため、登録ポートの割り振りはあまりいじらない方がよいでしょう。
有名なポート
よく知られているポート番号とそのサービスをいくつが上げてみます。
ポートを閉じる
ポートは開けたり閉めたりすることができます。
ポートが開いていないと、そのポートに向かってきた通信は拒否されてしまいます。それならば常にすべてのポートを開けておけばよいように思えますが、それはセキュリティの面から推奨されていません。
ポートはPCを建物に例えると扉のようなものです。開けておけば外からPC内部にデータが入ってきます。その中には悪意をもったデータが混ざっているかもしれません。よって不必要なポートはなるべく開放しないようにしましょう。
まとめ
・ポートとはPCと外部との間にある扉のようなもの。
・ポートは開けたり閉めたりできる。
・0番から1023番までのポートをウェルノウンポートと呼ぶ。
・セキュリティ上使わないポートは閉じておくことが望ましい。
確認問題
以下の選択肢から正しいものを選んでください。
- 基本的にすべてのポートは常に解放しておくのがよい
- 0-1023までのポートをウェルノウンポートと呼ぶ
- HTTP通信では443番のポートを使用する
今回はポートにについて学習しました。
次回はTCPについて学んでいきます。