【独学CCNA】009.ネットワークトポロジ
CCNA対策講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
前回はイーサネットの歴史と規格について説明しました。
今回はイーサネットLANのネットワークの接続形態について説明します。
- ネットワークトポロジ
- バス型
- リング型
- スター型
- メッシュ型
- まとめ
- 確認問題
ネットワークトポロジ
ネットワークトポロジとは、コンピュータネットワークの接続形態のことです。
ネットワークを構築するにはまずこれまでに紹介したLANケーブルや光ケーブルを使用し、端末やネットワーク機器を接続していくことになります。
イーサネットLANを接続する際の接続形態には以下のようなものがあります。
バス型
一本の中心となるケーブルに複数の機器を接続している形態がバス型となります。
ケーブルにはイーサネットの「10BASE-2」や「10BASE-5」などの同軸ケーブルが使用されます。
この同軸ケーブルに障害が発生すると接続している全ての機器が通信不能になってしまうため、障害に対しては弱い構成となります。
最近のネットワーク構成で見かけることはないでしょう。
リング型
名前の通りリング状に複数の機器を接続する形態がリング型となります。
IEEE802.5で規定されているトークンリングというLAN規格で使用されていたトポロジですが、
イーサネットが一般的になった現在ではトークンリングは使われていません。
1か所で障害が発生すると接続している全ての機器が通信不能になってしまいます。
スター型
中心となる1台の集線装置(ハブやスイッチなど)に複数の機器を接続する形態がスター型となります。
どこか一か所で通信断が発生しても影響範囲は該当の箇所のみで、他には影響がない構成となります。
ただし、中心の集線装置で障害があるとネットワーク全体が影響を受けます。
ケーブルにはイーサネットの「100BASE-TX」や「1000BASE-T」などのツイストペアケーブルを使用して接続されます。
2021年8月現在、イーサネットで主流のトポロジとなります。
メッシュ型
イーサネットLAN内での物理的な機器の接続形態ではほとんど使われることはないですが、ネットワークトポロジの1つとしてメッシュ型を紹介します。
例えば企業の拠点と拠点の接続のWAN等で使われることが多いトポロジです。
どこか一か所で通信断が発生しても他の機器を経由して通信できるため、障害に強い構成となります。
さらにメッシュ型はフルメッシュとパーシャルメッシュに分けられます。
・フルメッシュ 全ての機器が相互に接続している形態です。障害に最も強いネットワークですが、規模が大きくなるとコストや管理上の負担がかかっていまいます。
・パーシャルメッシュ 重要な拠点だけ互いに接続し、通常の拠点同士の接続は省略している形態です。フルメッシュよりも耐障害性で少し劣りますが、コストを抑えられます。
まとめ
・ネットワークの接続形態のことをネットワークトポロジと呼ぶ。
・ネットワークの接続形態にはバス型・リング型・スター型・メッシュ型などが存在する。
・現在イーサネットで主流のトポロジはスター型である。
今回はネットワークの接続形態、ネットワークトポロジについて説明しました。
次回はイーサネットで通信の際に相手を識別するための識別子について説明します。
確認問題
以下の選択肢から正しいものを選んでください。
- 現在イーサネットで主流のトポロジはメッシュ型である。
- バス型のネットワークトポロジは光ケーブルを使用することが多い。
- スター型のネットワークトポロジは通信断が発生しても影響範囲は該当の箇所のみで、他には影響がない。