【独学CCNA】008.イーサネットLANのケーブルと規格3
CCNA対策講座
本連載では、シスコ技術者認定資格であるCCNA合格を目指して、試験範囲の解説や問題演習などを扱っていきます。
今回はイーサネットの歴史と規格について学んでいきましょう。
- イーサネットの歴史
- イーサネットの規格
- LANケーブルのカテゴリ
- まとめ
イーサネットの歴史
イーサネットの原型は1970年代にXeroxによって開発されました。
その後DEC,Intelが加わって仕様を取りまとめ、1979年にDIX仕様(DEC,Intel,Xeroxの頭文字をとっています)を制定しました。
1980年にこの仕様を米国標準化団体、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)に「Ethenet1.0」として提出し、公開されました。
1982年に新規格「Ethenet2.0」が公開されて今に至ります。
また、現在普及しているイーサネットは「Ethenet2.0」を元にIEEEによって策定されたIEEE802.3となります。
策定以来、IEEE802.3は仕様追加・規格改定を続けています。
イーサネットの規格
1983年にIEEE802.3として規定されたイーサネットは10Mbpsと低速で、LANケーブルには同軸ケーブルが使われていました。これは10Base5と呼ばれています。
その後様々な規格が開発され、現在家庭で使われているものだと
1000Base-T (1000Mbps、UTPケーブル)
10GBase-T (10G(ギガ)bps、UTPケーブル)
といった規格があります。
この表記には以下のような意味があります。
これらは下位互換性があります。
例えばPC側が1000Base-Tに対応している環境において、10GBase-T対応のケーブルを使うことが出来ます。
ただし、通信性能は1000Base-Tに統一されます。
また、光ファイバケーブルや同軸ケーブルにも同じように規格が用意されています。
光ファイバケーブルの場合は末尾がSR,LR,LX等になります。
LANケーブルのカテゴリ
LANケーブルは対応しているイーサネットの規格によってカテゴリが分けられています。
カテゴリとは、ケーブルの伝送速度や特性を表しています。
カテゴリの数字が大きいほど伝送速度は高速になります。
現在主に家庭内や企業で使われているLANケーブルのカテゴリには以下があります。
2021年現在、市販されているPCの大半は1000BASE-T以上に対応しています。
よって、CAT5e以上のケーブルを使用していれば、通信速度が極端に落ちることなく通信が出来るでしょう。
通信速度にお悩みの方は、使用しているケーブルの規格を確認してみてはいかがでしょうか。
ひと昔前に構築したものであれば、CAT5を使用しているケースも多いようです。
また、近年ではCAT8(40Gbps,2000MHz,40GBase-T)の規格も登場しています。
まとめ
・現在普及しているイーサネットはIEEE802.3である。
・イーサネットの規格は転送速度、変調方式、ケーブルの種類等の順で表記される。
・LANケーブルは対応しているイーサネットの規格によってカテゴリが分けられている。
次回はネットワークの接続形態について説明します。