【OSPF徹底解説】DRとBDRの選出例


DRとBDRの選出例


今回はDRとBDRがどのように決定されるかをいくつかの例で見ていきましょう。
おさらいになりますが、ルータIDは次の順番に決定されます。

 1.ルータプライオリティ値が最も大きいルータがDR、2番目に大きいルータがBDRとなる
 2.ルータプライオリティ値が同じ値の場合、ルータIDが多いルータがDRまたはBDRに選出される

なお、ルータプライオリティ値は各インターフェイスごとに設定できます。
そのため、ネットワークごとに異なるルータプライオリティ値を設定でき、優劣を決めることができます。
またルータIDはネットワークに関係なく、そのルータに1つのみ設定できる値です。
ルータIDでDRやBDRを決定する場合は、ネットワークに関係ない点にも注意してください。

DRとBDRは各ネットワークごとに選出されます。あるルータにおいて、Gi0/0はDRに選出されており
Gi0/1はBDRに選出されている、といったことがあります。
各インターフェイスごとにDRとBDR、もしくはDROTHERの役割が決められる点もおさえておきましょう。


DRとBDRの選出例の図

ではDRとBDRがどのように選出されるか、次の図を例に見てみましょう。


ルータIDの確認

まずは各ルータのルータIDを確認しておきましょう。
それぞれのルータIDは次の表のようになります。

ルータ ルータID
Router1 192.168.1.1
Router2 192.168.1.2
Router3 192.168.10.3
Router4 192.168.10.4
Router5 5.5.5.5

Router1、Router2、Router3、Router4は、物理インターフェイスの中で
最も大きいIPアドレスのものがルータIDとなります。
Router5はループバックインターフェイスがあるため、そちらのIPアドレスがルータIDとなります。


ネットワークセグメントごとにDRとBDRの選出

図の構成の場合、192.168.1.0/24と192.168.10.0/24のネットワークのそれぞれで、DRとBDRが選出されます。

192.168.1.0/24のネットワークでは、各ルータのルータプライオリティの値が1で等しいため、
ルータIDが最も大きいRouter3がDRとなり、次に大きいRouter2がBDRとなります。

192.168.10.0/24のネットワークでは、Router4のルータプライオリティの値が最も大きいため、
ルータIDの大小に関係なくRouter4がDRとなります。次にルータプライオリティの値が大きいRouter3がBDRです。

このようにそれぞれのネットワークセグメント内で
DRとBDRが選出されます。Router3のように複数のネットワークセグメントにつながっているルータでは、
DRやBDRが複数選出される
場合があります。

また、一度DRとBDRの役割が決定すると、その後にルータプライオリティの値やルータIDの大きいルータが
追加されても、DRやBDRに障害が発生するか再起動しない限り役割が替わることはありません。


今回のまとめ

今回はDRとBDRの選出の例を見てきました。
各ルータのルータプライオリティを比較して、最も大きな値を持つルータがDR、
2番目に大きな値を持つルータがBDRとして選出されます。

ルータプライオリティが同じである場合には、ルータIDを比較して最も大きな値のルータがDR、
2番目に大きな値のルータがBDRになります。

各ネットワークごとにDRやBDRが選出されることも忘れないようにしておいてください。


 ■今回のポイント

 ・ルータプライオリティ値が最も大きいルータがDR、2番目に大きいルータがBDRとなる
 ・ルータプライオリティ値が同じ値の場合、ルータIDが多いルータがDRまたはBDRに選出される
 ・各ネットワークごとにDRとBDRが選出される


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