【CCNA連載】スイッチ②
スイッチの機能
前回スイッチの持つMACアドレスによるフィルタリング機能とMACアドレスの学習機能について説明しました。
今回はスイッチの持つそれ以外の機能についてみていきましょう。
バッファリング機能
スイッチにはPCなどの機器を複数接続することが可能です。同時に複数の機器から通信が行われた場合を考えてみましょう。
PC-AとPC-B、PC-Cから同時にPC-Dへ送信するような場合です。
このときスイッチには複数のフレームが届くことになりますが4番ポートから送信できるフレームは1つずつです。
後から到着したフレームは先のフレームが送り出されるまでスイッチ内で待たなければなりません。
複数同時にフレームが届いたりした場合に、届いたフレームをためておくのがバッファです。
このバッファにためておく機能をバッファリング機能といい、
この機能があることで後から到着したフレームを破棄することなく送出することができます。
スイッチのフレーム転送方式
スイッチは受け取ったフレームを送信する際に、フレームをチェックしてから転送します。
フレームを転送する際の方式にはカットスルー、フラグメントフリー、ストアアンドフォワードの3つあり、
フレームのどこまでチェックを行うかが異なります。
カットスルー
フレームの宛先を確認した段階でフレームを転送します。それより後ろの部分は確認しないため、スイッチで転送される際の
遅延が小さくなります。ただフレームにエラーがあったとしても宛先の端末まで届いてしまうことになり、信頼性は下がります。
フラグメントフリー
フレームの先頭64バイトを読み込んで問題がなければ転送を行います。
カットスルーよりは信頼性があり、ストアアンドフォワードよりは遅延が小さくなります。
ストアアンドフォワード
届いたフレームをバッファに格納し、CRCのチェックまで行う方式となります。カットスルーと比べるとスイッチでフレームのチェックを
行う分、遅延が大きくなりますが、フレームの信頼性は上がります。
ただ最近のスイッチは性能が上がっているため、ストアアンドフォワード方式となっていることが多くなっています。