ルーターの機能とルーティング-スタティックルーティング-フローディングスタティックルート


フローディングスタティックルート

アドミニストレーティブディスタンス値を利用する事でスタティックルートとダイナミックルートを様々な場面で併用する事が出来ます

アドミニストレーティブディスタンス値(管理ディスタンス値)は簡単に言ってしまえばルートの優先順位を決める値です。各ルーティングプロトコルにはデフォルトのアドミニストレーティブディスタンス値が存在しますが任意の値に変更する事が出来これを利用して各ルーティングプロトコルの優先順位を入れ替える事が出来ます。

例えば通常はダイナミックルーティングで得た経路を使用しダイナミックルーティングで得た経路が使用できなくなった場合スタティックルートを使用するといった使い方が可能です。

通常スタティックルートの方が優先順位が高い為管理ディスタンス値を調整する事によりスタティックルートよりもダイナミックルートの方が優先される状況を作り出す形で実現します。

このようにして意図的に作り出された状況を「フローディングスタティックルート」と言います。

フローディングスタティックルートを設定するコマンドの書式は下記の通りです

(config)#ip route <宛先ネットワーク> <宛先ネットワークのサブネットマスク> <ネクストホップアドレス> <管理ディスタンス値>

通常のスタティックルートを設定するコマンドと変わりませんが併用するダイナミックルーティングの管理ディスタンス値を考慮してスタティックルートの管理ディスタンス値を決めます。

 

現行のCCNA試験ではダイナミックルーティングの範囲が縮小され直接の出題範囲はOSPFのみとアナウンスされていますが

他のプロトコルとの比較の場面でデフォルトのアドミニストレーティブディスタンス値を知っておく必要がるため下図の値を覚えておいてください。

 

下の図はダイナミックルーティングとスタティックルートが併用されたネットワークです

RouterA、RouterB、RouterD間でダイナミックルーティングが有効、RouterCはダイナミックルーティング無効とした場合

PC⇔サーバー間の通信がRouterCを経由する事はありません。

ここにスタティックルートでRouterCを経由するように設定するとデフォルトのアドミニストレーティブディスタンス値では

スタティックルートの方が優先されるためRouterB経由のルートが使用されることが無くなります。

さらにスタティックルートのアドミニストレーティブディスタンス値をダイナミックルーティングよりも低い優先度に設定すると

通常時はダイナミックルーティングの経路(RouterB経由)

ダイナミックルーティングによる経路が使用不可能な場合はスタティックルート(RouterC経由)とする事が出来ます。

 

ここで実際の試験形式の例題を示します。

 

例題

フローティングスタティックルートを設定する理由は何ですか?(2つ選択してください。)

A)動的ルーティングプロトコルが失敗したときにフォールバック静的ルーティングを有効にする

B)パケットのソースIPに基づいて異なる方法でトラフィックをルーティングする

C)プライマリパスがダウンしたときにトラフィックをセカンダリパスに自動的にルーティングする

D)静的ルーティングによる負荷分散をサポートする

E)ルータから送信されるトラフィックのリターンパスを制御する

 

解答:A、C

フローティングスタティックルートを使用する理由は通常時ダイナミックルート

ダイナミックルートが使用できない場合自動的にスタティックルートを使用する

という目的です。

 

 

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