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競技プログラミング風 標準C++ライブラリ入門【第7回】
2020.11.27
Lv3

競技プログラミング風 標準C++ライブラリ入門【第7回】

競技プログラミング風 標準C++ライブラリ入門【第7回】

今回も、標準C++ライブラリの基本をマスターするための競技プログラミング風問題を解いていただこう。

問題を理解したら、テストコードをコンパイル・実行していただきたい。そのままだと実行時に「NG」が表示される。 コードを完成させ、「Good Job!」を表示させてすっきりしてほしい。グッドラック!

目次

降順ソート(難易度:★★★☆☆)

問題

int[] 型のar, 要素数szを受け取り、要素を降順にソートする関数 void sortArrayDesc(int ar[], int sz) を実装しなさい。

例えば、{3, 1, 4, 1, 5, 9, 2, 6, 5, 3, 5} が渡された場合は、結果は {9, 6, 5, 5, 4, 3, 3, 2, 1, 1} となる。

#include <iostream>
#include <vector>
#include <algorithm>
using namespace std;
#define DO_TEST(exp)    do_test(exp, __LINE__)
void do_test(bool b, int line) {
    if( b ) return;     //  OK
    cout << "\nNG at line " << line << "\n";
    exit(1);
}
void sortArrayDesc(int ar[], int sz) {
    //  ToDo: 標準ライブラリの関数を使って、サイズ sz の配列 ar をソートする
}
int main()
{
    int ar0[] = {123};
    const int sz0 = sizeof(ar0)/sizeof(int);
    sortArrayDesc(ar0, sz0);
    DO_TEST( vector<int>(ar0, ar0+sz0) == vector<int>({123}) );
    int ar[] = {3, 1, 4, 1, 5, 9, 2, 6, 5, 3, 5};
    const int sz = sizeof(ar)/sizeof(int);
    sortArrayDesc(ar, sz);
    DO_TEST( vector<int>(ar, ar+sz) == vector<int>({9, 6, 5, 5, 5, 4, 3, 3, 2, 1, 1}) );
    cout << "\nGood Job!\n";
    return 0;
}
ヒント

・降順ソートを行うには std::sort(first, last, pred) を使うんだぞ。
・first, last はソート範囲だぞ。
・pred はソート時に使用される要素比較関数・ラムダ式・ファンクタのどれかだぞ。

解答例
void sortArrayDesc(int ar[], int sz) {
    //sort(ar, ar + sz, std::greater<int>());
    sort(ar, ar + sz, [](const auto& lhs, const auto& rhs) { return lhs > rhs; });
}
解説

降順ソートを行うには std::sort(first, last, pred) を使う。
first, last はソート範囲だ。 コンテナ全体をソースする場合であれば、begin(), end() を使用し、本問題のように配列ソートであれば、 範囲先頭アドレス、範囲末尾アドレス+1 を指定する。
pred は、ソート時に使用される要素比較関数・ラムダ式・ファンクタのどれかだ。 解答例では最もわかりやすいラムダ式を使用している。定義済みファンクタである std::greater() を使うことも可能だ。

16進数文字列変換(難易度:★★★☆☆)

問題

int型の値を受け取り、それを16進数文字列(10~15 を ‘a’~’f’ で表現)に変換する関数 string hexstr(int h) を実装しなさい。

例えば、100 が渡された場合は “64” を、10 が渡された場合は “a” を返す。

#include <iostream>       //  標準入出力ライブラリ
#include <sstream>
#include <string>
using namespace std;    //  std 名前空間使用
#define DO_TEST(exp)    do_test(exp, __LINE__)
void do_test(bool b, int line) {
    if( b ) return;     //  OK
    cout << "\nNG at line " << line << "\n";
    exit(1);
}
string hexstr(int h) {
    return "";    //  ToDo: 標準関数を使い、ここを書き換えて、h を16進数文字列に変換したものを返す
}
int main() {
    DO_TEST( hexstr(0x123) == "123" );
    DO_TEST( hexstr(123) == "7b" );
    DO_TEST( hexstr(-1) == "ffffffff" );
    cout << "\nGood Job!\n";
    return 0;
}
ヒント

・数値を16進数に変換するには、std::stringstream を使うと簡単だぞ。
・<< 演算子で数値を stringstream オブジェクトに追加すると、文字列に変換されるぞ。
・その前に std::hex を stringstream オブジェクトに追加すると16進数モードとなるぞ。

解答例
string hexstr(int h) {
    stringstream  ss;       //  文字列ストリーム
    ss << std::hex << h;    //  16進数文字列変換
    return ss.str();        //  文字列取り出し
}
解説

数値を16進数に変換するには std::stringstream を使うと簡単だ。 「stringstream ss;」で stringstream オブジェクトを生成し、それに対して << 演算子で値を渡してあげると、文字列に自動的に変換してくれる。 ただし、本問題では 16進数に変換しなくてはいけないので、先に「<< std::hex」を記述し、16進数モードにしてあげる。
「ss.str()」で、stringstream が保持している文字列を取得できるので、最後にそれを返すだけだ。

バイナリサーチ(難易度:★★★☆☆)

問題

昇順にソートされた文字列配列 const string* ar、文字列数 SZ、検索する文字列 str を引数で受け取り、 ar[ix] >
= str となる最初の ix を返す二分探索関数 int my_lower_bound(const string* ar, int SZ, const string& str) を実装しなさい。

例えば、{“a”, “bb”, “bbb”, “bbb”, “cde”} に対して “a” を検索した場合は 0 が、”bb” を検索した場合は 1 が返る。 “ax” のようにリストに無い文字列を検索した場合は “ax” より大きい最初の文字列は “bb” なので 1 が返る。

#include <iostream>
#include <vector>
#include <algorithm>
using namespace std;
#define DO_TEST(exp)    do_test(exp, __LINE__)
void do_test(bool b, int line) {
    if( b ) return;     //  OK
    cout << "\nNG at line " << line << "\n";
    exit(1);
}
int my_lower_bound(const string* ar, int SZ, const string& str) {
    //  ToDo: 標準ライブラリの関数を使って、昇順ソートされた文字列配列から str を二分検索し、そのインデックスを返す
    return 0;
}
int main()
{
    string ar[] = {"a", "bb", "bbb", "bbb", "cde"};
    const int SZ = sizeof(ar) / sizeof(string);
    DO_TEST(my_lower_bound(ar, SZ, "bbb") == 2);
    DO_TEST(my_lower_bound(ar, SZ, "ab") == 1);
    DO_TEST(my_lower_bound(ar, SZ, "z") == SZ);
    cout << "\nGood Job!\n";
    return 0;
}
ヒント

・指定値以上になる最初の位置をバイナリサーチするには std::lower_bound(first, last, value) を使うぞ。
・first, last は探索範囲で、あらかじめ昇順ソートされている必要があるぞ。
・std::lower_bound() はイテレータを返すので、それを配列インデックスに変換する必要があるぞ。

解答例
int my_lower_bound(const string* ar, int SZ, const string& str) {
    auto itr = lower_bound(ar, ar + SZ, str);   //  検索結果はイテレータで返る
    return itr - ar;        //  配列添字に変換
}
解説

指定値以上になる最初の位置をバイナリサーチするには std::lower_bound(first, last, value) を使う。 first, last は探索範囲で、本問題の場合は通常配列なので、ar, ar+SZ を渡すとよい。
std::lower_bound() はイテレータを返すが、本問題の場合は配列アドレスを渡しているので、最初に str 以上になる要素アドレスを返す。 なので itr – ar で配列インデックスに変換している。

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筆者:津田伸秀
プロフィール:テニス・オセロ・ボードゲーム・パズル類が趣味の年齢不詳のおじさん。 自宅研究員(主席)。vi と C++が好き。迷走中・・・ ボードゲーム・パズル系アプリ開発・リリースしてます。