Infra Engineer

【CCNA連載】ネットワークとプロトコル②
2020.09.30
Lv1

【CCNA連載】ネットワークとプロトコル②

【CCNA連載】ネットワークとプロトコル②

前回はネットワークや通信方式について説明しました。今回はコンピュータのデータ形式やプロトコルについて説明します。

■コンピュータのデータ表現

 コンピュータの世界は、2進数というものを使用してデータを表しています。
2進数というのは「0」か「1」の2つの数字だけで数値を表現します。コンピュータを構成する部品に集積回路というものがあり、
この集積回路がデータを記録したり、計算を行っていたりします。
集積回路では電気のONとOFFでデータを表しており、ONが1でOFFが0となります。コンピュータが扱うデータの最小単位を
ビットといい1つのビットで表せるのが0か1になります。
そのため見た目にはアルファベットの「A」でも、コンピュータ内部では「01000001」といったように0と1だけで表現します。
2進数についてはのちの連載のIPアドレス(ネットワーク上の番地のようなもの)ところで詳しい説明を行います。

■プロトコル

 コンピュータをケーブルや電波を使用して相互に接続することでネットワークが構成されていることは
最初に述べたとおりですが、接続されているコンピュータ同士でデータのやり取りを行うには決まりが必要です。
コンピュータのデータ表現のところで説明したようにコンピュータ内部ではデータを0と1で表します。
そのデータは電気信号だったり光の信号だったりに変換され、ケーブル場を流れます。受け取った相手のPCはそれを
復元して処理する必要があります。受け取った側は0と1の並んでいるデータを見て、そのデータの並び方がわからなければ
正しくそれを読み取れません。
以下の例でみてみましょう。図の中の数字は適当なものなので気にせず見てください。

図1-5

先頭から5つが宛先を表していて、次の5つで送信元、最後に要件をつけて送ったとします。
B側がこれを正しく処理するためには、どの場所にどれくらいのサイズで何が格納されているのかがわかっている必要があります。
つまりデータをどんな形式でどのような手順で送受信するのかといった決まりが必要であり、その規則を定めたものがプロトコルです。
データの通信はプロトコルで決められた手順や規則に従って実行することで成立します。双方が同じプロトコルに対応していないと通信できません。
ネットワークで使用されるプロトコルは1つではありません。
Webページを閲覧するためのプロトコル、メールを送信するためのプロトコル、宛先を指定するプロトコルなど
用途に応じて様々なものが規定されています。そして通信の際は複数のプロトコルを組み合わせて利用します。
通信の際には、宛先を指定する、データを電気信号に変換する、通信を制御するなど必要となる機能がいくつかあります。
その必要となる機能を役割ごとにいくつかの階層的に分けて、それぞれの階層に対応するプロトコルを定義したものを
プロトコルスタックまたはプロトコルスイートといいます。
この階層化の代表例として広く利用されているTCP/IPモデルとOSI参照モデルがあり、次回からOSI参照モデルについて見ていきます。