●SQLの種類
SQLは大きく分けて以下3種類に分類されます。データベースを制御したり操作したりする際に使い分けられ、
すべて命令文で動詞と目的語を組み合わせた構文です。
・DML(Data Manipulation Language)・・・・・データ操作文
DMLと省略されるデータベース操作言語は、表に対して新しい行の追加、既存の行の更新や削除、およびデータの検索を行います。
DMLで利用される命令文としては次のようなものがあります。
・SELECT(データの検索)
・INSERT(データの追加)
・UPDATE(データの更新)
・DELETE(データの削除)
これらの命令文はSQLの中でも特に利用頻度の高いものなので覚えておくと良いでしょう。
・DDL(Data Definition Language)・・・・・データ定義文
DDLと省略されるデータ定義言語は、テーブルなどのオブジェクトを作成、削除したり設定を変更するためのSQL命令文の種類です。
DDLで利用される命令文としては次のようなものがあります。
・CREATE(テーブルの作成)
・DROP(テーブルの削除)
・TRUNCATE(テーブルデータの削除)
・ALTER(テーブルの設定変更)
・JOIN(テーブル同士を結合する)
データベースの管理者として、テーブルを管理する場合はこれらの命令文は覚えておく必要があります。TRUNCATEはDMLのDELETEと同じくデータを削除する命令文ですが、テーブル内のすべてのデータを削除するものです。DELETE文とあわせて利用することが多いので覚えておくと便利です。ただし、データベースによっては、ロールバックすることができないので注意が必要です。
・DCL(Data Control Language)・・・・・データ制御文
DCLと省略されるデータ制御言語は、DMLやDDLの利用を制御するためのSQL命令文の種類です。トランザクションやシステムを管理したり、ユーザーのアクセス権を制御したりするために使われます。
DCLで利用される命令文としては次のようなものがあります。
・GRANT(権限付与)
・REVOKE(権限剥奪)
・BEGIN(トランザクションを開始する)
・COMMIT(トランザクションを確定する)
・ROLLBACK(トランザクションを取り消す)
DCLを使うことでユーザー単位、テーブル単位にDMLやDDLの使用を制限できます。
SQLの命令文をまとめると以下の表のようになります。
主な機能 | ||
データ操作文(DML) | SELECT | データの抽出(検索) |
INSERT | データの追加 | |
UPDATE | データの更新 | |
DELETE | データの削除 | |
データ定義文(DDL) | CREATE | オブジェクトの作成 |
DROP | オブジェクトの削除 | |
TRUNCATE | テーブルデータの削除 | |
ALTER | テーブルの設定変更 | |
JOIN | テーブル同士を結合する | |
データ制御文(DCL) | GRANT | アクセス権の付与 |
REVOKE | アクセス権の剥奪 | |
BEGIN | トランザクションの開始 | |
COMMIT | トランザクションの確定 | |
ROLLBACK | トランザクションを取り消す |
以上、SQLの種類についてでした。