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LPICよくある質問集第②回~コマンド由来編~その2
2016.10.31

LPICよくある質問集第②回~コマンド由来編~その2

今回はLPICでよくある質問集の第②回の続きになります。
それでは早速よくある質問ドドーン!

Q2「LPICに出てくるLinuxコマンドってどうやって覚えるんですかー?」

LPICの学習をしているとよく苦戦するのが、数多くあるLinuxコマンドの暗記であります。
Linuxコマンドを覚えることは一番はコマンドを打って覚えることですが、そのきっかけとしてコマンドの由来がどこから来ているのか、ということを知るのは非常に有効な手段になります。
Linuxコマンドはだいたい何かの略称となっています。

今回はその2回目!
これを見てコマンドを暗記していきましょう~!
まず今回はLinuxのシステム部分に関するコマンドたちの語源がなんなのか、見ていきます!
それではスタートです!

■システム管理コマンド

・init

語源:initialize(初期化する)
意味:ランレベルの変更を行う。
書式:init [ランレベル] 
説明:
一時的にランレベルの変更を行うコマンド。
initというコマンド名は、システムの初期化を行う(INITialize)からきていると思われる。
ランレベルを変更することで、CUI、GUIの切り替え、シャットダウン、再起動を行うことができる。
また「init q」とすると、変更を加えた/etc/inittabファイルの再読み込みを行うことができる。

・telinit

語源:tell init(initに教える)
意味:ランレベルの変更を行う。
書式:telinit [ランレベル] 
説明:
一時的にランレベルの変更を行うコマンド。
telinitはinitのシンボリックリンクになっているので、コマンドとしての動作は同じ。
telinitというコマンド名は、ランレベルをINITに教える(TELl)からきていると思われる。

・dmesg

語源:display message(メッセージを表示する)
意味:カーネルのリングバッファを表示、制御する。
書式:dmesg
説明:
カーネルのリングバッファを表示、制御するコマンド。
簡単にいうと、システム起動時に出力されるカーネルのログを表示するコマンドである。
システム起動時に表示されるカーネルのログは早くて確認するのは困難である。しかしこのコマンドを使えば起動後にも確認することができる。
リングバッファというのは環状(輪っか状)になっているバッファである。バッファというのは一時的にデータを記憶しておく領域のことである。
カーネルのログは、バッファに記憶されていて、そのバッファの構造が終端と先端が繋がっていて、古いものから順番に削除される循環型になっている。
ちなみにカーネルのリングバッファは「cat /var/log/dmesg」でも確認できる。
dmesgというコマンド名は、カーネルからのログ(MESsaGe)を表示する(Display)からきている。

・uname

語源:UNIX name(UNIXの名前)
意味:起動マシンとOSに関する情報を表示する。
書式:uname
説明:
システムの情報を表示するコマンド。マシンのタイプやOSの名前やバージョンを表示する。
unameというコマンド名は、UNIX系OSの名前(NAME)を表示するところからきていると思われる。

・lspci

語源:list pci(PCIの一覧)
意味:すべてのPCIデバイスを表示する。
書式:lspci
説明:
lspciというコマンド名は、PCIデバイスの一覧(LiSt)を表示するところからきている。
ls~というコマンドは複数存在するが、だいたいが一覧(list)表示するところからきている。
ちなみにPCIデバイスの一覧表示は「cat /proc/bus/pci/devices」でも確認できる。

・lsusb

語源:list usb(USBの一覧)
意味:USBデバイスを一覧表示する。
書式:lsusb
説明:
lspciというコマンド名は、USBデバイスの一覧(LiSt)を表示するところからきている。
USBデバイスに関しては「cat /proc/bus/usb/devices」でも確認できる。

・lsmod

語源:list modules(モジュールの一覧)
意味:カーネルモジュールの状態を表示する。
書式:lsmod
説明:
現在ロードされているカーネルモジュールを一覧表示するコマンドである。
lsmodというコマンド名は、カーネルモジュール(MODules)を一覧(LiSt)を表示するところからきている。
またロードされているカーネルモジュールの一覧表示は、「cat /proc/modules」でも確認できる。

・modprobe

語源:module probe(モジュール調査)
意味:カーネルにモジュールの追加(ロード)や削除(アンロード)を行う。
書式:modprobe [モジュール名] 
説明:
依存関係について記述されたmodules.depファイルに基づいてモジュールを自動的に追加したり削除したりするコマンドである。
modprobeというコマンド名は、モジュール(MODule)の設定ファイルを表示できるなど、モジュールに関する調査(PROBE)も行うことができるところからきていると思われる。
ちなみに設定ファイルは/etc/modules.confである。

・depmod

語源:dependence modules(モジュールの依存関係)
意味:modules.dep生成、更新する。
書式:depmod
説明:
カーネルモジュール間の依存関係のリストを作って、それをmodules.depファイルに書き込むコマンド。
depmodというコマンド名は、モジュール(MODules)の依存関係(DEPendence)を更新するところからきている。

・systemctl

語源:systemd control(systemd制御)
意味:システムとサービスマネージャであるsystemdを制御する。
書式:systemctl [コマンド] 
説明:
従来のシステムSysVinitに代わるシステム管理デーモンであるsystemdの制御を行うコマンド。
従来のinitコマンドやserviceコマンドなどの役割を持っている。
systemctlというコマンド名は、SYSTEMdを制御する(ConTroL)ところからきている。

・grub-mkconfig

語源:grub make config(GRUBの設定ファイルを作る)
意味:grub.cfgファイルを生成する。
書式:grub-mkconfig [ファイル名] 
説明:
「/etc/default/grub」ファイルと「/etc/grub.d/」以下にあるファイルに記述したGRUB2の設定内容を、GRUB2の設定ファイルである「/boot/grub/grub.cfg」ファイルに反映させるコマンドである。grub.cfgファイルがない場合には生成も行う。
grub-mkconfigというコマンド名は、GRUBの設定ファイル(CONFIG)を生成する(MaKe)ところからきている。

・ldd

語源:list dynamic dependecies(ダイナミックライブラリの依存関係一覧)
意味:ダイナミックライブラリ(共有ライブラリ)の依存関係を表示する
書式:ldd [ファイル名] 
説明:
指定したファイル(プログラム)の実行に必要な共有ライブラリを表示するコマンドである。
ファイル(プログラム)を実行するのにどのような共有ライブラリを使っているのか確かめるときに使用する。
lddというコマンド名は、ダイナミック(Dynamic)ライブラリの依存関係(Dependencies)を一覧表示する(List)ところからきている。

今回は以上12個のシステム管理用コマンドの由来を紹介しました。
コマンドの使い方が分からない場合には語源だけではなく意味や書式、説明なんかのほう見てみてください。
それではまた次回、乞うご期待!!

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