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平成27年度秋期試験 基本情報技術者 午前問解説(問26~問30)

基本情報技術者試験

IT関係の仕事に就くまたは就いているのならば、ぜひ取っておきたい資格が基本情報技術者試験です。今回は平成27年秋季試験について解説していきます。問題に関しては情報処理技術者試験のページからダウンロードしてください。

問26 インデックス方式のうち,キー値を基にして格納位置を算出するとき,異なったキー値でも同一の算出結果となる可能性があるものはどれか。

異なったキー値でも同一の算出結果となる可能性があるのはハッシュインデックスです。ハッシュ値は、基データとハッシュ関数により作成されます。ハッシュの特徴としてハッシュ値の重複が発生します。当たり前といえば当たり前ですが、そもそもハッシュ値が1桁、基データが2桁の場合、どう頑張っても基データをハッシュ値に変換した際のハッシュ値の重複は避けられません。また、ハッシュ値から基データを割り出せないという不可逆性を持っています。ただし、ハッシュはソートや範囲選択などには全く役に立ちません。なぜなら、ハッシュ値はハッシュ関数によってランダムに生成されるためそこに順序などの概念が存在しないためです。
よって、正解は(ウ)です。

問27 関係“注文記録”の属性間に①~⑥の関係従属性があり、それに基づいて第3正規形まで正規化を行って,“商品”,“顧客”,“注文”,“注文明細”の各関係に分解した。関係“注文明細”として,適切なものはどれか。ここで,{X,Y}は,属性XとYの組みを表し,X→Yは,XがYを関数的に決定することを表す。また,実践の下線は主キーを表す。

注文記録(注文番号,注文日,顧客番号,顧客名,商品番号,商品名,数量,販売単価)

注文記録の主キーは関係従属性より「注文番号」と「商品番号」で決めることができそうです。
まずは第二正規化を行っていきます。
第二正規化は主キーを構成するキーの従属性を分けることです。
主キーを構成する要素は、「注文番号」と「商品番号」なのでそれに従属していものは別テーブルにします。
そのため、関係従属性の①、②、④、⑤、⑥から下記のようなテーブルに分けることができます。

問27_1

次に第三正規化を行います。
第三正規化は、推移関係従属の排除です。
推移関係従属とは、A⇒B、B⇒CのときにA⇒Cになることです。
わかりづらいと思うので、先ほど分けたテーブルの注文テーブルの注文番号と顧客番号と顧客名が関係従属性の③より推移従属になっています。
注文番号が決まれば、顧客番号が決まる。顧客番号が決まれば顧客名が決まる。よって、注文番号が決まれば、顧客名が決まります。
これを排除するためにテーブルを分割します。

問27_2

この状態で第三正規系の完成です。よって、正解は(エ)です。

問28 “出庫記録”表に対するSQL分のうち,最も大きな値が得られるのはどれか。

SQL文についておさえておきましょう。AVG(XX)は選択された行のXXの平均値を算出します。COUNT(*)は算出された行の行数をカウントします。MAX(XX)は選択された行のXXで一番大きい値を算出します。SUM(XX)は選択された行のXXの合計を算出します。(ア)は3 / 1行 = 3、(イ)は4行、(ウ)は3が最も大きい数量、(エ)は1 + 2 = 3となります。よって、4が算出されている(イ)が正解です。

問29 ロックの両立性に関する記述のうち,適切なものはどれか。

用語を確認しましょう。
占有ロック(排他ロック)とは、自分以外の読み取りや変更ができないようにするロックです。共有ロックとは、読み取りはできるが変更はできないようにし占有ロックをかけられないようにするロックです。
よって正解は(イ)です。

問30 1.5Mビット/秒の伝送路を用いて12Mバイトのデータを転送するのに必要な伝送時間は何秒か。ここで,伝送路の伝送効率を50%とする。

ビットとバイトに気をつけながら計算していきます。8ビット=1バイトです。
伝送時間 12Mバイト ÷ (1.5Mビット/秒 × 50% ÷ 8) = 128秒
よって正解は(エ)です。

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