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【第3回】CCNAおさえておきたいベスト3! ~ネットワーク層編~

【第3回】CCNAおさえておきたいベスト3! ~ネットワーク層編~

 

第3回はネットワーク層からおさえておきたいベスト3!

 

♦第1位 予約済みIPアドレス (ネットワークアドレス・ブロードキャストアドレス)

§.IPアドレスの概要

IPアドレスとは、ネットワーク全体で通信機器を特定するために使用されるアドレスのことです。ネットワーク層ヘッダ内に情報が格納されています。

※MACアドレスは同一ネットワーク上の機器を特定するために使用される。

いわば、ネットワーク機器の住所のようなものです。 (よくこの例えが用いられています。)

通信の届きうる範疇において、唯一無二のIPアドレスを付与します。

同じ住所が複数あったら困りますよね?住所も全国で唯一無二に割り当てられているはずです。

§.ネットワークアドレス・ブロードキャストアドレス

ネットワーク機器を特定する用途とは別のIPアドレスがあります。これらは予約済みIPアドレスと呼ばれています。

今回は予約済みIPアドレスの中でも (試験的に) 特に重要な、ネットワークアドレスブロードキャストアドレスについて言及していきたいと思います。

§.IPアドレスの領域

IPアドレスはネットワーク部とホスト部の2つの領域からなります。この境界線を表すものとしてサブネットマスクがあります。

サブネットマスク ビットが1の部分がネットワーク部、0の部分がホスト部を表す。

IPアドレスは32ビットの2進数で表されます。同様に、サブネットマスクも32ビットの2進数で表されます。

例えば、

IPアドレス    11000000.10101000.0000101000000001

サブネットマスク 11111111.11111111.1111111100000000

このようになります。

上述の通り、サブネットマスクのビットが1の部分はネットワーク部を、0の部分はホスト部を表していますので、IPアドレスの青い部分がネットワーク部赤い部分がホスト部という風に境界線を把握することができます。

IPアドレスの基本の説明を終えたところで、本題であるネットワークアドレス・ブロードキャストアドレスについて説明いたします。

・ネットワークアドレス

ネットワークセグメントを表すアドレス。ホスト部のビットがすべて0のもの

・ブロードキャストアドレス

ブロードキャスト通信時に使用されるアドレス。同一ネットワークセグメントに所属する端末全体宛ての通信。

ホスト部のビットがすべて1のもの

ネットワークセグメントというのはチームだと思ってください。チーム名を表すのがネットワークアドレスです。チームに所属する一人ひとりに充てられた番号がIPアドレス、チーム全体の連絡網として使用されるのがブロードキャストアドレスです。

要するに、同一のネットワークに所属している端末は、同一のネットワークアドレスブロードキャストアドレスを持つ、ということです。

IPアドレスはネットワークの管理者が充てていくものなので、割り当ての際には特にこの点に留意する必要があります。

 

♦第2位 可変長サブネットマスク

§.クラスフルアドレス

IPアドレスは32ビットで構成されており、8ビットごとにオクテットという単位で区切られています。そうすると、第1~4オクテットがあるわけなのですが、オクテットの境界線でネットワーク部とホスト部が切り替わるようなアドレス体系をクラスフルといいます。

表.クラスフルアドレスとサブネットマスク・IPアドレス数

クラス サブネットマスク 1ネットワーク当たりのIPアドレス数
A 255.0.0.0 16,777,214個
B 255.255.0.0 65,534個
C 255.255.255.0 254個

 

このように、規模によって適切なクラスを選択して使用していくのですが、オクテットで切るとどうしてもアドレス体系がおおざっぱになってしまいます。

例えば、500台の端末が所属するネットワークを作成したいとなった場合、クラスCではアドレス数が不足していますので、クラスBを使用するしかありません。500個のIPアドレスしか使用しなければ、そのネットワークには65,000個のアドレスが余ってしまうことになります。

§.可変長サブネットマスク

クラスフルなアドレスを使用するとおおざっぱなアドレス体系になってしまう。この原因はオクテットで区切っていることにあります。ビット単位で区切ってあげればもう少し柔軟なアドレス体系になります。この考えこそが可変長サブネットマスクです。

可変長サブネットマスクは、4つの10進数で表される他、/ (スラッシュ) 表記でもよく表されます。例えば、”/25”なら先頭から25ビットまでネットワーク部だということを表します。

上記の例を考えてみましょう。500個のIPアドレスが必要なら、最低限で済ませるためにどのようなサブネットマスクを使用したら良いでしょう?

ホスト部のビットの組み合わせの数=IPアドレスの数

ということを考えれば、ビットは0か1の2通りなので、

2のn乗ー2≥500

この式を満たす初めてのnを求めれば良いわけです。この場合はn=9が初めて条件を満たすnですね。

よってホスト部は9ビットとなり、サブネットマスクは /23 もしくは、255.255.254.0となります。

条件式のー2はネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除外するためのものです。

これでネットワーク1つにつき、510個のIPアドレスを用意することができますね。先ほどよりも無駄がかなり少ないです

♦第3位 ルータの動作

ルータがコリジョンドメイン・ブロードキャストドメインを分割することは第2回でお話ししました。もうちょっとだけ詳しくルータについて見ていきましょう。

ルータはネットワーク層ヘッダ内にあるIPアドレスを元に、データを転送していきます。これをルーティングといいます。

また、ルータは異なるネットワーク同士を結ぶ橋渡しをしてくれます。逆に言えば、ルータはネットワークを分割しています。

異なるネットワークへとパケットを転送していく際に、変換しなければならないものがあります。

それは、MACアドレスです。

MACアドレスは、ネットワークセグメント内の機器を識別するために利用されています。ネットワークの境界にあるルータをまたげば、当然異なるネットワークセグメントとなりますので、MACアドレスの書き換えを行います。

端末は、異なるネットワークにある端末へと通信を行う際にはまず、自身のネットワークの出口を目指します。(デフォルトゲートウェイ) これがルータのインターフェイスになります。

なので、端末は送信元MACアドレスを自分、宛先MACアドレスをルータのインターフェイスにして通信を行うことになります。

それをキャッチしたルータは異なるネットワークへ転送していかなければなりません。そこで、送信元を自分のインターフェイス宛先を目的地に書き換えるわけです。

このように、ルータはMACアドレスの書き換えを行っています。

第4回はトランスポート層編です。

…と思ったんですけど、IPアドレス関連はかなり重要なので、次回補足で説明します。

 

※注釈

※1 このランキングは完全に独断と偏見によって作成されています。あくまで参考として捉えて戴きたく存じます。一切の責任は負いかねますのであしからず。

※2 技術者として成長するためにはどれも欠かせないものばかりです。資格取得レベルにてランキングを作成しています。

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